同じヒーローものでも、突然変異的なポン付けヒーローものではないところだ。
ウルトラマン、仮面ライダーに始まり欧米物も和物も、だいたいそれまでは普通の人だった主人公が、何かの事件とか事故とかをきっかけにして変化したり、人工的な装着物を得て突然強力になる。
でもヒロアカは、能力を得るまでの努力と得てからの努力の重要さが描かれている。
日本人の考え方らしいが、ポン付けで能力や力を得ても即強化とはならない、またなってもすぐには役に立たないことのリアルさと、学習訓練の重要性を説得力に富んだ方法で描写している。
つまり、世の中平等ではないが、努力によって可能性は無限であると訴えているのだ。
フィクションだから必ず危機を乗り越えるとかなどは、ご都合主義だ。
だが、挫折や失敗で到達できない現実はあっても、蓄積された努力の痕跡は間違いなく人を成長させる。
何のために?
そんなものはそれぞれが考えて見つければいい。
しかし、方法論の方程式を知って理解して確信できることができるかどうかで、人間の人生は結末がどうであろうと、満足して死ねるかそうでないかを大きく左右する。
ヒロアカは、幼い子供たちに朧げながらでもそれを伝え刻み込むことができる優秀なマンガだとワシは思う。