室井慎次は、心底ワシはあれで良かったと思う!


若い人たちは、あの踊る大捜査線の青島と室井の名コンビがまた観たかったと思うし、その復活を望んだと思う。


でもだな、人は歳を取るし時は流れていくんだよ。


踊るシリーズも、出てくるキャラは歳を取り出世して役職に就き、現場の人間も入れ替わっていく。


いつまでも青島と室井がど真ん中で戦う訳にはいかなくなる。


世代が変わり、想いと信念が受け継がれて、新しい者たちが戦いを引き継いでいくのは当たり前の世の現実だから、それがリアルに表現されてギバちゃんも卒業していったとワシは感じた。


室井慎次はあれでいい!


不幸な親からの呪縛を解放し、信念を受け継ぐ子供達を育てた室井は、自らは途上で挫折しつつも後輩に託し、彼らが受け継ぎやり遂げようとする姿に感動する。


そのことに頭を下げる室井の姿も潔い!


この映画は、あの終わり方で良い!


いや、あれ以外に無いとさえ思う。


新しい世代も出てきている。


桜、乃木といった若手警察官が出現し、新城は地方の本部長であっても室井の信念を実現しようとする。


沖田は室井の意思を引き継ぎ、警察官僚として改革に尽力する。


その中で、青島や緒方はどう動くのか、刑務官になった森下は…。


室井の信念を受け継いだ犯罪被害者の息子・森貴仁は警察官を目指し大学へ進学する。


親から解放された杏やリクは、その後どう生きていくのか。


踊るのストーリーが続けられる要素はいくらでもある。


ワシはその未来が観たいなぁ。


だから、今回の室井慎次はあれで良かったとワシは思っている。