映画は、滝沢馬琴の生涯を描いた山田風太郎原作。
滝沢馬琴の南総里見八犬伝は、子供の頃最初のところを読んで挫折した、クソ長い作品なのだ!
小学生の頃、NHKの人形劇・新八犬伝で知った。
面白い番組で、その頃かなり人気のあった番組だった。
玉梓の怨霊が、怨霊〜!と叫んでたのかな?当時、怨霊!という言葉が流行ったりしていた。
その新八犬伝が滝沢馬琴の南総里見八犬伝が原作だと知り、現代語訳版の分厚くて巻数が多くクソ長い本が、たまたま学校にあったので読もうとしたのだが、長過ぎて挫折したのだ。
里見家、八房、伏姫、八犬士、仁義礼智忠信孝悌という東洋の倫理観を浮かべる八つの玉、怨霊玉梓、名刀ムラサメ、など、キーワードは覚えていたし、ストーリーの概略は知っていた。
映画は、時間の関係からかなり端折ってまとめられてるから、南総里見八犬伝の話も厚みが薄くなり、八犬士役の若者も演技が浅い。
しかし、役所広司や内野聖陽の演技は良かったし、磯村勇斗、土屋太鳳、河合優美、寺島しのぶ、黒木華、栗山千明などもかなり頑張っていたので、そこは良かった。
NHKの新八犬伝の方が、放送期間も長く滝沢馬琴の南総里見八犬伝により近いものだったので、内容は濃かったと思う。
まだビデオが普及する前の作品だから、ワシより若い世代は知らない人も多いと思うが、原作の南総里見八犬伝は作品としては傑作だと思っている。
いつか現代語訳版でもいいから完読したい衝動に駆られた。
NHK人形劇・新八犬伝、オープニングとエンディング。