皆さんは、北陸や山陰で採れるタナカゲンゲという冬場が旬の魚を、ご存じでしょうか?

私は出張の折り、鳥取の市場で見ました。顔は不味いですが、唐揚げにすると美味いそうです。

実は、この魚、別名があります。その名はババチャン。私にはそうは見えないのですが、顔がお婆さんに似ているからだそうです。

思わず眉をひそめる淑女の皆さんの顔が浮かぶようです。でも、この名前は、これでも聞こえの良いように改良したもの。古来からの名前は、もっとストレート。つまりババアであり、今でも併用されています。

想像してみて下さい。
冬場の夜毎、鳥取の居酒屋で飛び交う「ババアの唐揚げをくれ」という声。


まるで鬼の宴…。

「おいおい。いわゆる美人局(つつもたせ)ってやつなのかい?」

事態の急転回に戸惑いつつ、振り返った私の目に飛び込んできたのは…。

人の良さそうなおじさんでした。

「あれ?ここは、コワもてのお兄さんが出て来るのでは?」

戸惑う私を尻目に、女の子は、そそくさと腕をほどき、その男のそばに…。

「パパ!」

……。えーと、別の意味のパパじゃないですよね?どうやら、一緒に来ていたお父さんと間違えて、私に、じゃれついたみたいです。

目が悪いか、よほど、そそっかしいのでしょうか?服装も色使いしか似ていませんし、顔は似ても似つかないのに、間違えられるとは…。

まあ、良かったですよ。こういう時、男の立場は弱いですからね。逆上して悲鳴の一つも上げられたら、たちまち痴漢、それもロリコンの痴漢の出来上がりです。

「危険は、どこに転がっているか判らない」

そう、心に深く刻み付けるフール君なのでした。

皆さんは、自分が映画の登場人物みたいだなと思った時がありますか?

私はあります。
私は趣味の一つが読書なので、よく本屋さんに行きます。その日も何冊か、お目当ての本を購入した後、面白そうな雑誌を立ち読みしていました。

すると、突然、私と腕を組んでくる人がいます。

「えっ?!」

驚いて、そちらを見ますと、今まで見た事も無い、中3~高1くらいの女の子です。しかも、私をどこかに連れて行こうと、グイグイ引っ張るではありませんか。

「あ!これはHなDVDで見た事があるぞ!」

「下着か中身か知らんが、買ってくれと言うのだな。夜の盛り場ならともかく、近頃は昼の住宅街でも、こんな事があるのだなあ。日本も荒廃したものだ。」と嘆きながら、どう断ろうか悩んでいると…。

「おい、エミ。どうしたんだ?」と、男の野太い声が…。

ええっ?!何これ?
実は『俺の女に、手を出しやがって!』ってやつなの?

という所で、後編に続きます。