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 台風18号が去り、日本各地でその被害が明らかになってきました。今回の台風は風が非常に強く、ニュースでも突風で吹き飛ばされた家屋が映し出されていましたが、私の家でも雨戸を閉めていても、横殴りの風に叩き付けられる雨音の激しさに、雨戸が飛んでしまうのではないかと思ったほどでした。あわせて40年ほど日本で生活していますが、これほど激しい台風の経験はあまりありませんでした。
 が、フィリピンにいた時は、毎年のようにこれぐらいの規模の台風に見舞われました。フィリピン大学関係のかなり立派な研修宿泊施設にいた時は、あまりの強風に広い中庭の高木が根元から倒れるのを目の当たりにしたり、大学近くのアパートにいた時にも、台風で断水したので、外で食事しようと思い、トライシクルに乗ったところ、目の前を巨大な立ち木が横倒しになっているのに出くわしたり…。(汗)
 しかし、そんな台風にウタレ慣れている(?)はずのフィリピンでも、先日の台風16号(フィリピン名はオンドイ=Ondoy)は特別で、台風が原因の洪水による死者は約300人にのぼり、未だに約9万人が家を失った状態だと言われています。今回のような大きな災害にいったん見舞われると、失った生活の基盤を再建する事ができず、更に災害に脆い状態に陥ってしまい、その悪循環から抜け出せなくなるケースが多く、単なる自然災害に留まらず、大きな社会問題を生む原因となる事は、よく知られています。阪神淡路大震災しかり、ハリケーン・カトリーナしかり。地球環境が変化し、大災害が増えつつあると言われる時代ゆえに、災害時の個人の生活の再建を支援する制度を考える必要があると思われます。

 さて、前置きが長くなりましたが、土曜日恒例のレシピは、フィリピンを思い出しつつ、ゴーヤ料理をご紹介いたしましょう。
 まずは、材料と作り方から。

<ゴーヤと豚肉のフィリピン風炒め物>

【材料】(2人分)
●ゴーヤ・・・1本 → 縦半分に切り、ワタと種をスプーンで丁寧に取ってから、薄くスライスし、軽く塩もみして絞っておく
●卵・・・2個 →溶き卵にする
●豚肉切り落とし・・・約100g
●玉葱・・・1個 → ざく切り
●トマト・・・1個 → ざく切り
●ニンニク・・・1かけ → みじん切り

●ココナッツ・オイル(なければ、どんなクッキングオイルでも可)・・・適宜
●ナンプラー(魚醤、なければ醤油)・・・適宜
●塩・・・適宜
●こしょう・・・適宜

【作り方】
1) フライパンにココナッツ・オイル、なければ、クッキングオイルをとり、ニンニクのみじん切りを入れ、香りが出たら、豚肉を加えて炒める。
2) 豚肉に火が通ったら、ざく切りにした玉葱とトマトを加え、玉葱がしんなりして、トマトが煮崩れるまで更に炒める。
3) 2)に下処理しておいたゴーヤを加え、しばらく炒めてから、ナンプラー(なければ醤油)を加え、溶き卵を入れて炒め合わせ、最後に塩、こしょうで味を調えれば出来上がり。

 ゴーヤに卵をあわせるところは、沖縄のゴーヤチャンプルに似ています。ゴーヤの苦味を卵がまろやかにしてくれるので、相性がいいんでしょうね。
 皆さんも御存知の様に、ゴーヤは血糖値を安定させたり、コレステロールを下げたり、キラー細胞を活性化させたり、ビタミンCを豊富に含んでいたりと、とっても栄養価の高い野菜。沖縄の人の長寿の秘訣はゴーヤにあると言う人もいるほどです。
 そんなゴーヤはフィリピンでもとても一般的な野菜。タガログ語では「アンパラヤ」、私たちの調査地であるネグロス西州の言葉、イロンゴ語では「マルゴーソ」と呼ばれています。では、フィリピンの人も沖縄の人みたいに健康かと言えば、さにあらず。少し経済的に余裕ができると、たいていの人は野菜そっちのけで肉ばかり食べるようになるので、糖尿病、高血圧などなど絵に書いたようなメタボ生活に突入してしまいがち。また、苦いのが嫌いな人が多いのか、ゴーヤが苦手というフィリピンの子供も。実は私たちのイハダ(洗礼式で私たちがスポンサーを務めた子供)第1号もゴーヤが大の苦手。が、何かにつけてうるさいニナイ・ニノイ(洗礼式のスポンサー)である私達の前では、大人しくゴーヤを食べています。(笑)「身体に良いんだから、もっと食べなさい!」(>イハダ)

 そろそろゴーヤの季節も終わりです。もし、運良くスーパーで見かけたら、是非、いつもとひと味違ったフィリピン風ゴーヤ料理を試してみてくださいませ。

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