これまで何度か「これが第三次世界大戦の始まりか?」と思ったことがありました。例えば、2001年09年11日に起きた同時多発テロもそのひとつですし、2003年3月20日のイラク侵攻もしかりです。先週の月曜日、北朝鮮が核実験を行ったと発表した時も、大戦は中東ではなく、東アジアから始まるのかも知れない、と思ったりしたものです。
が、見方によっては、第三次世界大戦は、20世紀までの「戦争」から、いつどこで起こるとも分からぬ「テロ」に姿を変え、既に始まっているとも言えるわけで、確かなことは、21世紀に入って以来、世界の何処にいても「きな臭さ」を感じる様になった、ということかも知れません。
〇〇〇
あと7週間足らずで、フィリピンから帰国して丸7年、フィリピン滞在が6年半ですから、1999年末からの日本滞在がフィリピン滞在期間を越したことになります。フィリピンにいた頃よりも、時間が早く過ぎていくように感じるのは、多分、日々、いわゆる平穏無事に過ぎていくことが多く、良い意味でも悪い意味でもわくわくした気分が少ないからの様に思います。この調子で行くと、フランス/ドイツとイギリスとを含める8年半という日本不在期間もあっさり越してしまいそうで、何となく怖い気もします。
7年前に日本に戻り、今浦島だった頃に覚えた違和感と驚きについては、これまで色々と書いてきましたが、インターネットが人々の暮らしの中に思いのほか根付いていない、というのも、そのひとつでした。
確か当時はまだ、多くの地域では「繋ぎ放題」のサーヴィスが利用できず、コストを気にしながら、いちいちダイアル・アップでアクセスしなければならなかったように思います。そんな中、パペルが色々なプロバイダを比較検討した結果、この仕事場ではケーブルテレビを採用。その後、様々な高速サーヴィスが登場しましたが、ケーブルテレビは、コスト的にも速度的にもパフォーマンスが高いので、現在もそのまま使っています。
又、ウィルス対策も浸透しておらず、大学、企業、官庁といった組織レベルでも、対策が全くとられておらず、よくウィルス付の怪しいメールが届いていないか?というような確認のメールや電話が入ったものです。ましてや、個人レベルでは「ウィルス・ソフトって何?」という人はざらでした。
それからしばらく経った2001年4月に小泉氏が首相に就任。確か「IT先進国を目指す」というような掛け声のもと、自ら総編集長となって「小泉内閣メールマガジン」を創刊したのが、6月14日(創刊準備号は5月29日)。
ちょうど拙サイト「考えるノート」の開設準備をすすめていた時で、まだ何も分からなかった私達に、PC周りのことを懇切丁寧に教えて下さったSMOKERさんから紹介され、「小泉内閣メールマガジン」を購読し始めたのが、7月12日発行の第5号からでした。想えばあの頃は、日本の政治も何となく面白くなりそうだ、という期待があったように思います。
あれから5年余り。先月26日、総裁選で安倍氏が新総裁に選ばれる1週間前、「小泉内閣メールマガジン」は、9月21日発行の第250号をもって終わりました。
で、やれやれ、と思っていたら、9月28日、同じ「首相官邸」という送信者名で、以下のような「内閣広報室からのお知らせ」が送られて来ました。
内閣広報室(メールマガジン編集部)は今後メールマガジンを配信する場合には、現在登録いただいている○×△@×○○△×に配信させていただきたいと考えています。登録を解除・変更される場合には、下記リンク先をご参考願います。
想えば、先の「小泉内閣メールマガジン」の創刊から110号(2003年9月18日発行)までの編集長として、あとがきを書いていたのが、安倍氏ですから、このツールを利用しない手はありません。
解除するのも面倒なので、そのまま放置していると、10月5日、「安倍内閣メールマガジン(創刊準備号 2006/10/05)」が送られて来ました。ちょっと引用してみます。
「美しい国創り内閣」の発足
こんにちは、安倍晋三です。
(中略)
私は、毎日額に汗して働き、家族を愛し、未来を信じ、地域をよくしたいと願っているすべての国民のための政治をしっかりと行っていきたい。そのために「美しい国創り内閣」を組織いたしました。
かつて、日本を訪れたアインシュタインは、「日本人が本来もっていた、個人に必要な謙虚さと質素さ、日本人の純粋で静かな心、それらのすべてを純粋に保って、忘れずにいてほしい」という言葉を残しました。
日本は、世界に誇りうる美しい自然に恵まれた長い歴史、文化、伝統を持つ国です。アインシュタインが賞賛した日本人の美徳を保ちながら魅力あふれる活力に満ちた国にすることは十分可能です。日本人にはその力がある、私はそう信じています。
今日よりも明日がよくなる、豊かになっていく、そういう国を目指していきたい。世界の国々から信頼され、そして尊敬され、みんなが日本に生まれたことを誇りに思える「美しい国、日本」をつくっていきたいと思います。
「安倍内閣メールマガジン 創刊準備号 2006/10/05」よりの抜粋
これを読んだ時、私は改めて、安倍氏が総裁に選ばれて数日後に行った就任演説を聴いた時の気持ちを思い出しました。それはちょうど7年前に日本に戻って来た時に感じた違和感と、何処かで通底するものがあるような気がします。
次々回(次回はレシピです)はこの違和感を解明するべく、安倍氏の目指す「美しい国、日本」について考えてみたいと思います。
ちなみに、安倍内閣メールマガジンはこちらから。
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2006/1005.html
又、安倍氏の所信表明演説はこちらから御覧頂けます。
http://www.sankei.co.jp/news/060929/sei004.htm
ラピス(Lapis)
が、見方によっては、第三次世界大戦は、20世紀までの「戦争」から、いつどこで起こるとも分からぬ「テロ」に姿を変え、既に始まっているとも言えるわけで、確かなことは、21世紀に入って以来、世界の何処にいても「きな臭さ」を感じる様になった、ということかも知れません。
〇〇〇
あと7週間足らずで、フィリピンから帰国して丸7年、フィリピン滞在が6年半ですから、1999年末からの日本滞在がフィリピン滞在期間を越したことになります。フィリピンにいた頃よりも、時間が早く過ぎていくように感じるのは、多分、日々、いわゆる平穏無事に過ぎていくことが多く、良い意味でも悪い意味でもわくわくした気分が少ないからの様に思います。この調子で行くと、フランス/ドイツとイギリスとを含める8年半という日本不在期間もあっさり越してしまいそうで、何となく怖い気もします。
7年前に日本に戻り、今浦島だった頃に覚えた違和感と驚きについては、これまで色々と書いてきましたが、インターネットが人々の暮らしの中に思いのほか根付いていない、というのも、そのひとつでした。
確か当時はまだ、多くの地域では「繋ぎ放題」のサーヴィスが利用できず、コストを気にしながら、いちいちダイアル・アップでアクセスしなければならなかったように思います。そんな中、パペルが色々なプロバイダを比較検討した結果、この仕事場ではケーブルテレビを採用。その後、様々な高速サーヴィスが登場しましたが、ケーブルテレビは、コスト的にも速度的にもパフォーマンスが高いので、現在もそのまま使っています。
又、ウィルス対策も浸透しておらず、大学、企業、官庁といった組織レベルでも、対策が全くとられておらず、よくウィルス付の怪しいメールが届いていないか?というような確認のメールや電話が入ったものです。ましてや、個人レベルでは「ウィルス・ソフトって何?」という人はざらでした。
それからしばらく経った2001年4月に小泉氏が首相に就任。確か「IT先進国を目指す」というような掛け声のもと、自ら総編集長となって「小泉内閣メールマガジン」を創刊したのが、6月14日(創刊準備号は5月29日)。
ちょうど拙サイト「考えるノート」の開設準備をすすめていた時で、まだ何も分からなかった私達に、PC周りのことを懇切丁寧に教えて下さったSMOKERさんから紹介され、「小泉内閣メールマガジン」を購読し始めたのが、7月12日発行の第5号からでした。想えばあの頃は、日本の政治も何となく面白くなりそうだ、という期待があったように思います。
あれから5年余り。先月26日、総裁選で安倍氏が新総裁に選ばれる1週間前、「小泉内閣メールマガジン」は、9月21日発行の第250号をもって終わりました。
で、やれやれ、と思っていたら、9月28日、同じ「首相官邸」という送信者名で、以下のような「内閣広報室からのお知らせ」が送られて来ました。
内閣広報室(メールマガジン編集部)は今後メールマガジンを配信する場合には、現在登録いただいている○×△@×○○△×に配信させていただきたいと考えています。登録を解除・変更される場合には、下記リンク先をご参考願います。
想えば、先の「小泉内閣メールマガジン」の創刊から110号(2003年9月18日発行)までの編集長として、あとがきを書いていたのが、安倍氏ですから、このツールを利用しない手はありません。
解除するのも面倒なので、そのまま放置していると、10月5日、「安倍内閣メールマガジン(創刊準備号 2006/10/05)」が送られて来ました。ちょっと引用してみます。
「美しい国創り内閣」の発足
こんにちは、安倍晋三です。
(中略)
私は、毎日額に汗して働き、家族を愛し、未来を信じ、地域をよくしたいと願っているすべての国民のための政治をしっかりと行っていきたい。そのために「美しい国創り内閣」を組織いたしました。
かつて、日本を訪れたアインシュタインは、「日本人が本来もっていた、個人に必要な謙虚さと質素さ、日本人の純粋で静かな心、それらのすべてを純粋に保って、忘れずにいてほしい」という言葉を残しました。
日本は、世界に誇りうる美しい自然に恵まれた長い歴史、文化、伝統を持つ国です。アインシュタインが賞賛した日本人の美徳を保ちながら魅力あふれる活力に満ちた国にすることは十分可能です。日本人にはその力がある、私はそう信じています。
今日よりも明日がよくなる、豊かになっていく、そういう国を目指していきたい。世界の国々から信頼され、そして尊敬され、みんなが日本に生まれたことを誇りに思える「美しい国、日本」をつくっていきたいと思います。
「安倍内閣メールマガジン 創刊準備号 2006/10/05」よりの抜粋
これを読んだ時、私は改めて、安倍氏が総裁に選ばれて数日後に行った就任演説を聴いた時の気持ちを思い出しました。それはちょうど7年前に日本に戻って来た時に感じた違和感と、何処かで通底するものがあるような気がします。
次々回(次回はレシピです)はこの違和感を解明するべく、安倍氏の目指す「美しい国、日本」について考えてみたいと思います。
ちなみに、安倍内閣メールマガジンはこちらから。
http://www.kantei.go.jp/jp/m-magazine/backnumber/2006/1005.html
又、安倍氏の所信表明演説はこちらから御覧頂けます。
http://www.sankei.co.jp/news/060929/sei004.htm
ラピス(Lapis)