潜在意識は万能マシーン。


それを飲食店経営に応用すれば、

不思議なほど繁盛します。


その一つが「リピータの法則」でした。


では、実例をあげておきましょう。


あるイタリアン料理の店の話です。

店長自慢のカキ料理があり、

本日のお勧めで店長自らお客に勧め

上々の評価を得ていました。


ところが、ある年輩のご婦人は

どうしても食べられないと苦笑まじり

に話してきました。


どうも、子供のころにカキを食べて食あたりに

なったことがあり、それ以来、カキを食べると

必ずジンマシンがでるようになったというのです。


それでカキは自分の体質に合わないものだと

あきらめたのだと言います。


もちろん、無理強いするものではないですから、

店長さんは機転を利かせ

「失礼しました。事情を知らずに不愉快な思いに 

させましたことをお詫びいたします。

お詫びといってはなんですが、貴方様のために

特別の料理をご用意させていただきます。

もちろん、お代はいただきません」


ご婦人はそこまでしなくともと遠慮しましたが、

店長さんは、スタッフに合図を送りました。

そして・・・


「茸と白菜のウニクリーム煮でございます」


黄色みがかかったクリームソースのイタリアン料理・・・


婦人はスプーンをひとつ口に付けると、

満面の笑みを浮かべました。


「お気に召して幸いです」


店長は一礼し、その場を去りました。

話はこれで終わりません。

オチがあります。


ご婦人はお会計の際、レジの店長に

「とってもおいしかったわ、あの、ウニクリーム煮」

「ありがとうございます。お口に合い、大変光栄です。

 いかがですか?お体の方は?」

「え?・・・」

「ジンマシンは?」


ご婦人は、はっとして

「ひょっとして、あの茸というのは・・・」

「よかったですね。カキが食べられるようになって」


そうなんです。

店長さんは、ご婦人のカキ嫌いは、食わず嫌いだと

見抜いたのです。

そこで一計を案じ、食わず嫌いを解消させたのです。


食わず嫌いというのは、潜在意識のなせるわざです。

ジンマシンという身体反応も過去の食アタリが潜在意識に

刷り込まれ、引き起こしたものだったのです。


もちろん、ご婦人はその後常連客になったのは

言うまでもありません。


店長さんの立ち振る舞いや店の印象も重要なポイントですが、

このように潜在意識理論を知ることで、

様々な状況で活用できるものなのです。



(続く)


※医学的見地から説いてるものでないことをご了承下さい。