こんにちは。
しはいにんこと、北原です。
さて、前回は正しいミーティングのあり方についてお話させていただきました。
おさらいすると、下記に当てはまるミーティングを行っている場合は改善が必要。
①ミーティングの目的(ゴール)が決まっていない
②事前にテーマ、アジェンダ(議題)などの情報共有ができていない
③時間が長すぎる
④議事録をとっていない、または共有していない
⑤社長(議長)の独演会で参加者がほとんど発言しない
⑥早口で声の大きい人だけ発言している
前回は②~④までの改善方法を自分の経験を交えて簡単に説明しました。
そして、今回は⑤⑥の改善方法をお話させていただきます。
全員参加のミーティングを可能にする(だけじゃない)KPT法
KPT法とは、Keep、Problem、Tryの頭文字をとったミーティング手法です。
もともとはアメリカのコンピュータ科学者Alistair Cockburn氏がソフトウェア開発の分野で問題の早期発見と改善サイクルのスピード化のために提唱したものですが、今ではさまざまな分野で活用されています。
横文字とかコンピュータとか聞くとなにやら難しそうですが、やり方はとても簡単です。
やり方
■事前準備
①参加者にミーティングのテーマ、議題を共有します。
②参加者に付箋を配り、ミーティングのテーマ、議題に対する意見を書いてもらいます。
※問題点は青、良いことは緑、やってみたいことは赤など色分けするようお願いすると良いでしょう。
■当日
③ホワイトボードなどを3つのエリア(Keep,Problem,Try)のエリアに分けます。
④参加者が持ってきた付箋を各エリアに振り分けて貼ります。
・良いことは、Keep(継続)エリア
・やってみたいこと、解決のアイデアはTry(挑戦)エリア
・問題や課題はProblem(問題)エリア
⑤同じような意見はまとめてカテゴリ分けします。
⑥ブレインストーミングしてTry(やってみること)を決めます。
⑧Tryをアクションプランに落とし込みます。
⑧全体の写真を撮ります(議事録)
このように、KPT法では参加者全員が発信者となるので独演会にはならないし、声の大きさに関係なく全員の意見が反映されます。
▶運用のコツ
全員の意見を吸い上げるので、中には取るに足らない意見や間違った意見もあるでしょう。
しかし、それらを無視したり、否定したりしては、次なる意見が出てこなくなってしまうかもしれません。
そこで、「否定的な意見の禁止」などアンチコメを抑制するルールを設けると良いでしょう。
ミーティングを通じてそれぞれを尊重する文化ができれば、自然とチームワークが向上すると思います。
また、できるだけ具体的なアクションプランを立てるようにしてください。
いつ?誰が?何を?どのように?といった5W2Hをはっきりさせたアクションプランです。
決めたことは確実にj実行に移すことが重要です。
そのためにも、アクションプランを明記したシート(コミットメントシート)などを作成し、やり忘れややり漏れの無いようにしましょう。
参考までにサンプルを貼っておきます。
KPT法でPDCAサイクルを回す
KPT法の利点はこれだけではありません。
次回のミーティングでは、
TryでやってみてよかたことをKeepエリアに。
Keepで更にブラッシュアップできそうなことをTryエリアに。
Problemエリアで未解決のものをTryエリアに。
という具合に振り返りを行います。
そして、
新たな問題をProblemエリア、やってみたいことをTryエリアに加えます。
このように、
ミーティングで改善プラン(PLAN)が決定し、
次回のミーティングまでに実行(DO)され、
次回のミーティングで振り返り(CHECK)を行い、
改善のアクション(ACT)を決める。
つまり、KPT法によってPDCAサイクルが回るのです。
ミーティングで決めたことがやりっぱなしになったり、実行されなかったりという問題が解決し、ミーティングとミーティングがしっかりと線でつながっていきます。
以上見てきたように、KPT法を運用すれば、
①ミーティングのゴールがはっきりします。
②事前に内容の情報共有ができます。
③事前準備によってミーティングの時間短縮になります。
④ホワイトボードの写真が議事録になります。
⑤独演会になりません。
⑥声の大きさに関係なく全員の意見を吸い上げます。
⑦PDCAサイクルをしっかり回すことができます。
と、良い事尽くしのスグレモノなんです。
ぜひ、あなたの職場でも取り入れてみてはいかがでしょうか。
ということで、2回にわたってミーティングのあり方のお話をさせていただきました。
実はもっと話したいことはあるのですが、それは別の機会に。
ではまた。
本日もお読みいただきありががとうございます!