ふと窓の外に視線を向けると、
空から白いものが、静かに落ちていた。
雪か、、
誰に話しかけるわけでもなく、
音もない部屋の空気が変わるような気がした。
日常とはそんなものの積み重ねだ。
今日はやけに冷える。
あぁ、雪か、、積もるな、
また、納得したようにつぶやく。
ひとはいくつもの孤独と出会い、自分なりに、それを日常に混ぜて、感覚を麻痺させているのかもしれない。
日常は海みたいなものだ。たくさんの孤独もあっという間に薄めてくれるさ。
そんな、くだらない事をぼんやり考えながら、空からの白い落とし物をみている。
私の後ろには、
書き損じの、丸められた白い便箋が、
雪のように積もっていた。