ちょっとワイン飲み過ぎたかな?
フラつく足がなかなか前にでない。
この時点で、すでに何本ワインをあけたか、不明だから。
確かに私は電車にも乗って、見慣れた駅の階段を降りたはずだ。
途切れ途切れの記憶が、また麻痺しては、帰巣本能だけが、私を一歩一歩家路に向かわせてる。
はずだった。。
なまりを付けたような足が不意に、自分の頭より上にあることに気がついた。
ガンガラガシャーン!
見事な転倒。
頭の中で思った、
やっちまたなぁ、
大丈夫、頭は痛くはない。
まるで、暗闇に紛れて息を潜める野良猫のようだった。
大丈夫かい?
大きな黒い影から、
やけに優しい声がした。
ほらほら、どうしたんだい?
大丈夫ですから、ありがとうございました。と、
歩き出した瞬間、
目の前にはぼんやりと、顔が近づいてきた。
ヨシヨシ、うちにくるか?
もしかして、私変態に助けられたのか!
私、家はそこなんで、
大丈夫ですからと、
何度いっても、私の頭をなでている。。。。
ナデテイル?。。。。
ナデテイル?
ナデテイル?
ニャー、
ニャー?
私は猫になっていた。
って、夢?
だろ?
ニャー。。。