短編~不思議な時間 1 | あの日の時間をさがして

あの日の時間をさがして

ライティングヒーラーをめざして。

ちょっとワイン飲み過ぎたかな?

フラつく足がなかなか前にでない。


この時点で、すでに何本ワインをあけたか、不明だから。

確かに私は電車にも乗って、見慣れた駅の階段を降りたはずだ。


途切れ途切れの記憶が、また麻痺しては、帰巣本能だけが、私を一歩一歩家路に向かわせてる。


はずだった。。


なまりを付けたような足が不意に、自分の頭より上にあることに気がついた。


ガンガラガシャーン!


見事な転倒。


頭の中で思った、

やっちまたなぁ、
大丈夫、頭は痛くはない。


まるで、暗闇に紛れて息を潜める野良猫のようだった。


大丈夫かい?

大きな黒い影から、
やけに優しい声がした。

ほらほら、どうしたんだい?


大丈夫ですから、ありがとうございました。と、

歩き出した瞬間、
目の前にはぼんやりと、顔が近づいてきた。


ヨシヨシ、うちにくるか?


もしかして、私変態に助けられたのか!

私、家はそこなんで、
大丈夫ですからと、

何度いっても、私の頭をなでている。。。。

ナデテイル?。。。。
ナデテイル?
ナデテイル?








ニャー、
ニャー?





私は猫になっていた。



って、夢?

だろ?



ニャー。。。