また、飲み込まれそうになった。
真っ黒な時間が溢れる。苦しくて、息ができない。
時間が心を癒やす訳じゃない、忘れる時間が増えるだけ。
出逢った頃の二人は、
ぼろきれみたいだった。
まともに生きようとはしてなかった。
毎日死ぬ事ばかり考えてた私と、生きる意味を失いそうになってたあいつ。
最高に最悪な出会い。
あの頃は、お互い自分の痛みを忘れる為だけに、動物のようにただ身体を重ねては、傷つけあっていた。
そこに愛なんてない。
一日中酒を呑んでは、酔っ払って寝て、また潰れて、吐いては呑んで。
破滅へ向かおうとしてた。