日本経済新聞 2011/02/24 朝刊 11面
「住友商事グループは情報サービス大手のCSKを小会社化する。住商本体と小会社の住商情報システムがTOB(株式の公開買い付け)を実施、グループでCSKの発行済み株式の過半を取得する方向だ。」
「住商はCSKと住商情報システムの経営統合も視野に情報システム事業の規模を拡大、生き残りを目指す。」
独立系情報サービス最大手のCSK。金融システムをはじめとして、業界の黎明期からシステム開発を行ってきました。
今ではSEやプログラマは3K業種と言われますが、ある意味そう言われるようになった原因の一つの会社かもしれません。ベンチャーの気風が残り、体育会的な雰囲気だったと聞きました。
創業者の大川功氏はベンチャ-の雄として扱われた方でした。
かつてIT業界を目指した身としては、住商傘下に組み込まれていくのは不思議な感があります。
「CSKは証券や不動産証券化など、経営の多角化で進めてきた金融関連事業が失敗。2009年3月期には不動産証券化事業で抱え込んだ不良債権処理などで1615億円の最終赤字に転落した。」
IT業界も景気にもまれ浮き沈みはありましたが、何よりも金融関連事業の大失敗が効いたようです。
やはり事業拡大は本業の延長で行うべきということでしょうか。
記事では「CSKをめぐる主な動き」として2000年以降の主な出来事が記されていますが、2000年に社長就任・2009年に会長辞任と青園氏の動向が触れられており、金融関連事業に大きく舵を切ったその責任が示唆されています。