4月28日の日経産業新聞に「マクアケ」という会社が急成長しているという記事がありました。
マクアケという会社だけがすごいんじゃあなく、大企業が思考の転換を急いでいることを窺い知れることが私の共感のポイントです。
マクアケという会社は、企業と企業をマッチングしたり、試作品の予約販売をして利用者の声を聴取したりという、細々としたニッチ企業と言えます。
その企業の取引先は、錚々たる大企業で、売上高伸び率が4倍と急成長。
どこにそんなニーズがあるのでしょうか。
GAFAと呼ばれる世界企業が、なぜ世界を席巻しているのか。
しかも、年に70社以上もの新規企業を起こし、その3分の1を潰している。
それは、これまでの経営思考をガラリと変え、
デザイン思考で経営をし、製品を企画していることにある。ーーーということです。
これまでは、財務諸表や中期経営計画、目標売上高、市場調査、製品企画書、企画コンセプト、顧客ターゲットなど、膨大な調査を実施し、計画書を作り、
経営陣の了解を得て、銀行などの資金繰りを確保したのち、
金型を起こし、大手広告代理店を使って大々的に広告を打って
新製品発表会をする。ーーーという経営です。
成功の指標は、マーケットシェアであり、売上高。
これまでは、と書きましたが、まだまだ今の主流です。
過去のデータを調べ、机上で計画をし、当てにならないマーケティング調査をし、製品ターゲット層と全く異なる高齢の経営者層・銀行家の了解を得て、高価な金型を作るという重荷を背負い、とっても時間がかかる展開ですね。
これに対して、「デザイン思考」とは、
思い描く顧客が製品を使っている姿をイメージし、
デザインに起こすのです。
この時、社外の知恵も巻き込みます。
まず行うことは、試作品を作ること。
みてみて、使ってみて、議論して修正する。
実際に小ロットで作ってみたものを顧客に使っていただいて意見をもらう。
修正して、少し大きい市場に売り出していくんですね。
成功の指標は、
生活スタイルの変化、
生活課題(社会課題)の解決、
利用者満足です。
マクアケという会社は、キャノンが「自然な表情の写真を撮りたい。」という「思い」を伝えると、
まず、他者とのマッチングを行い、キャノン社内の研究者以外にもデザイナー、写真家。AI設計者などさまざまな人材をかき集め、
「思い出フォトグラファー」という試作品を作ります。
試作段階にも関わらず、いきなり予約販売を行い、
購買層や利用者の声を分析し、
修正を加えて、キャノンの量産体制への移行を支援します。
キャノン以外にも、
アイシンの排ガス浄化に使う超微粒子水技術をヘアケアやヘアカラーに展開します。
ソニーがホンダと一緒に次世代モビリティを作ろうとしたり、
パナソニックもグーグルの役員を迎え入れ、新たなAI技術の開発を行なっています。
時代は変わっています。
既成の概念にとらわれず、他者と連携したり、知恵をもらう。
くどくどいう前にやってみる。
ダメなら変える。
それでもダメなら止める。
図体のデカイ大企業が変わっているのですから、中小企業は変われる。
戦後日本の経済が世界の経済事情に翻弄されながらも世界を席巻するに至ったのも中小企業が、臨機応変に対応をしてきたからです。
もう一度、中小企業の果敢な発想が求められる時代がやってきたようですよ。