備忘録として
駒ヶ根で白き峰々を背景に桜、躑躅、水仙の群落を終日楽しんだ帰りはやはり美味しいもので締めくくりたいと、東京等からもわざわざ食事に来られるという中々予約が取りづらいという超有名店、飯田市の柚木元へ。
説明より
中央アルプスと南アルプスに囲まれた豊穣の地・飯田市に店を構える超有名店「柚木元」。 食べログ4.56
ここでは、地物の新鮮な山菜や川魚、ジビエなど、四季折々の命を存分に活かした和の一品が供される。余計なものは一切削ぎ落し、旨味だけを際立たせたその味わいは、食材と和食に真摯に向き合ってきたからこそ為せる技だ。また、店内の和の風情溢れる個室、季節に合わせて表情を変える日本庭園や調度品も、五感で愉しむ「四季」に鮮やかさを添える。
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到着してみると 如何にも日本料理店らしいしっかりとした佇まい。
店内正面奥に備前っぽいなかなか良い壺が飾られている 店内は完全個室のみ。
店の外からはわからなかったが、別途に大広間もあり、法事等にも使える由。
どんな部屋に通されるかな?
壺や大皿や絵の気の利いたものが飾られているかな?
通されたのは
中庭を臨み 壁に一点 横山大観似のタッチに似た風景画があり、他には特に調度品などないすっきりとしすぎた八畳間。
もう1、2点欲しかったな。
席につき
一日歩き回り軽く汗をかいた1日の後
先ずは ビール
駒ヶ根市で造られている南信州ビールのゴールデンエールを注文
南信州ビールは第一次地ビールブームの頃 1996年に長野県第一号として生まれ、ブームがさった後も長年続いてきたビールで、工場は。
好きで20年以上も前から南信州へ行くといつも飲んでいます。
先付
虎杖(イタドリ)
野蒜(ノビル)
こごみ
四季の味
春を代表するのは「苦味」山菜の新鮮な苦味は冬の体についた老廃物や疲れを取り去り夏の体へと導く力があります。 だから、春の山菜の苦味は無意識に体も求めるので特に美味しいんですね。
中居さんはきちんとした対応で動きもなかなか感じ良く普通の店とはちょっと格が違う感じ。
椀物
東寺湯葉
揚げ湯葉で、良い油で揚げてあり油のベト付きなど全くなくやさしい
走りの天豆が美味しい。
おやき
千代幻豚(チヨゲントン)
行者大蒜
「千代幻豚」は、昭和30年頃日本の主流であったものの現在では天然記念物とも言われるほど希少な豚「中ヨークシャー種」を復活させた第一人者である養豚職人岡本陸身(当園創業者)が25年の歳月をかけ味を追求し作り上げた幻の豚とのこと。
おやきの餡は 千代幻豚 椎茸 行者大蒜などを混ぜ込んで炒め煮した旨味十分のもので、とても美味しかった。
ただ、豚肉と野菜のミックス味であり、このお店ならここまで高級豚肉を使わなくても十分この味は出せるんじゃないかな。千代幻豚は網でサッと火を通して塩で食べたらもっともっとおいしかっただろうな。と思った。(写真は少し食べてしまってから気がついたので
)
このおやきに合わせる酒をお願いしますとお任せした酒
地元南信州
信濃錦 純米酒「超玄 火入酒」
農薬を一切用いずに特別栽培された伊那市山室産「山恵錦」を全量使用
精米歩合91%
仕込米の山恵錦(さんけいにしき)は新しい酒米で、長野県の次代を担う酒造好適米として開発され国際的な清酒コンクールとして有名なインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)2021で世界一になり、長野県内で広まりつつある酒米です。
フルーティで深みのある芳醇な味わいと柔らかな口当たり、ほのかに感じる甘みとキレの良い後味で、出来はとても良くやさしいいい味だが、今の流行の通り甘いので、やや甘口仕上げのおやきにはちょっと甘すぎでした。
焼き筍
地元 飯田産
焼き筍は好物。 これはアクも少なく中々よく 美味しい。
いい味だが、偶々先週 中津川市の日本料理屋さんで岐阜県伝統野菜に認定されている中津川の瀬戸の筍を食べたので、それと比べると、ほんの少し甘さが弱く、少しアクが強いかな。
美味しいと有名な瀬戸の筍の中でもさらに美味しかった筍の朝採れなので良すぎたのだが)
器は乾山写
次の酒は
澤の花 純米大吟醸 花あかり
美山錦精米50%
佐久市の酒
春の野菜に合わせるように作られた酒という説明。
アタックがややきつめだが後で治まる。これもいい酒だが、やや控えめではあるが甘い。
日本酒は米で作るので米の甘味と旨みがベースにあるのだが、最近の日本酒はそれ以前より軽くフルーティで甘いものが多くなり、それはそれで美味しいのですが、食中酒としては甘みが出過ぎで残念。
世界中が人も仕事も軽く甘さがもてはやされる時代ですから飲食物もこうなるのでしょう。
今の日本酒業界はフルーティで軽くて甘口ならなんでも良いというような酒造りがブームで、それに向かって一生懸命という感で、似たり寄ったりのものがずいぶん増えてしまい、今や飽和状態。
かつてのYK35ブームのようです。
(YK35とは、1980年代後半から1990年代初頭にかけて日本酒の全国新酒鑑評会で金賞を取る為の製造手法として日本中の醸造元が競って作り始めた酒で、
⚫︎Y(山田錦):酒米の王様と称される高品質な兵庫県産吉川産の特Aランク山田錦
⚫︎ K(熊本酵母):香り高い吟醸香を生み出す「きょうかい9号酵母」。
⚫︎ 35:精米歩合35%まで磨き上げること。
これが流行し、醸造元は猫も杓子も「YK35」で踊り、似たような大吟醸酒が増えてしまい、そのせいで、本当に美味しい酒が減ってしまいました。 私は流行る直前にもう飽きていて、日本酒の本来の味を楽しむ雄町の純米に代わっていましたが。選べる酒の幅が減ったのは困ると同時に少しづつ日本酒醸造所が減っていくのをもっと危惧していました。
業界こぞってこんな人真似の浅はかな動きをしているから、20年前でも減っても3000ほどあった日本酒醸造元がさらに減って現代は1500程に半減してしまっています。このまま行けばもっと減るだろう。
酒を飲む場所、時間、目的、どんな料理に合わせるか、白身の刺身に合う酒と、本鮪のトロに合う酒は全く違うしその他、料理の味、香り、旨味の世界はとても広く深い。もっと料理のことを考え、 食中酒とはどうあるべきかを真剣に考え醸造すべきですね。
蕗の薹と海老の春巻き
阿智村のフルーツトマト
パリパリっとした中に蕗の薹の甘い苦味香りが中々美味しい
蕗と貝柱の茶碗蒸し
甘い酒ばかり出てきたので、今回はこちらからもう少し辛口で料理に合うものをとお願いして出されたのが、
水尾 特別純米 金紋錦 長野県飯山市 田中屋酒造
希少品種である長野県木島平産金紋錦を100%で仕込米59%/掛米59% 7号酵母使用の特別純米酒。日本酒度±0 アルコール15%
7号酵母はみなさんご存知の様に長野県諏訪の「真澄」宮坂醸造の蔵で発見され、現行の日本酒の四割以上がこの7合酵母から品種改良された酵母という位の重要な酵母です。
地元の水、人、米、酵母まで全てを地元産にこだわった
7号酵母の使用により淡白でシンプルな味わいを追求するとともに「金紋錦」の特徴を生かした独特な深みとふくらみ、幅のある味わいと香りを持つ酒に仕上げましたと書かれていた。これも中々良い酒だが、
焼鳥
ギタロウシャモ(信州辰野のブランドシャモでシャモと鶏を掛け合わせた特別なもの)
辰野の林種鶏場
胸 腿 脛
菜の花
シャモは本来、濃厚な味でとても旨いが、闘鶏として飼われていたこともあるほど気性が荒く筋肉が発達していて、肉の弾力があり固いが、このギタロウシャモは鶏とかけ合わせてのお互いの良いところどりで肉を柔らかくし旨みを残したものですね。
シャモの掛け合わせだから肉の弾力もあり味は深い
土鍋ご飯
アスパラのご飯
土鍋でアスパラだから美味しいに決まっているが、とても美味しい
デザート
苺のババロア
キウイアイスの最中
最中の皮にはキウイの酸味じゃ無い方が合うね。
どれもいい食材を使い、さりげなく出され、いい味わいで、良いお店でした。
秋のキノコの頃に飯田の雑茸の時期やジビエの出揃った頃など地物の良いタイミングに行くといいでしょうね。
今回は初訪問なので安い方の「お任せ」を頂きましたが、次回は秋に、上のクラスの「季節のお任せ」にしてみようと思います。
ご馳走様
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柚木元は南信州の飯田市だから遠いと思えるけど、自宅まで高速で恵那山トンネルを使うと50分程の距離、名古屋へ行くより近いですね。
日本料理 柚木元 飯田
〒395-0086 長野県飯田市東和町2丁目43
0265-23-5210
FAX:0265-23-5411 営業時間 11:30〜/17:00〜
























