高台寺にある京都を代表する高級料亭のひとつで、私のような庶民がおいそれといける所ではないのですが、大昔2度ばかり行ったことがありその後、長い間行っていませんでしたが、久しぶりに勉強で行ってみようと高台寺和久傳を検索。お昼33000円~55000円 夜44000円、55000円となっていて、予約システムでは、4名の受付となっている。
とても高価ですし、それより今回は4人揃えるのは無理なので、伊勢丹に京都和久傳があったのでそちらを検索。
11階で正面に京都の夜景を見るカウンターで食事ができるようになっている。
夜のコースはいくらデパート内の出店だとしても蘇芳 7,000円・紅花 10,000円・藍 15,000円・おまかせ 20,000円となっていて、値段が本店の3分の1位。本店との差が激しすぎない?ちょっと安すぎない?と思ったが、和久傳の味をカジュアルに楽しむということで。
11階で京都の夜景をみながら食べられ、交通の便も良く雨が降っても濡れないで行ける。多少は和久傳らしさも感じられるかな?っと。 半月ほど前に直接京都和久傳へ電話したら景色の見えるカウンター席は満席で窓から離れたテーブル席しかないと言われた。
景色が見えなければしょうがないから断って、他の店を探すが、よさそうな店は月曜休みが多く、数日後、予約サイトの一休で検索したら京都和久傳のウインドウサイドに空きがあった。
やはりここも直接より予約サイトなどが優先なんだね。
食事は3段階の上「藍」のコース15000円を予約。これでも本店の三分の一でしかない値段。
到着すると、デパートだから多くの人が行き交っている。
案内されたカウンターは夕焼け刻。結構きれい。
京都駅から北方の景色がみえ、下の方に本願寺が見える。
暗くなってからは、ガラスのハレーションで下界の夜景は写真ではよく見えないが、京都は大きな街ですが高いビルは少なく、お寺さんも多く、光源が他の都会のより弱い夜景だけど、まあまあかな。
飲み物
日本酒メニューを拝見。
半分くらいは知っている酒で、1合が普通の店だと1000~1200円位ですが、こちらは1650円~1980円。1.5倍位と結構いい値段。
まあお店の箔がありますから仕方ないですね。
今日のお品書き
字が上手ですね😁
さて
喉を潤すのにまずスパークリングワインを注文
次いで、コースについている食前酒が出された。
青竹に入ったお酒と青竹のぐい呑み
青竹酒 和久傳の別注品とのこと
竹は縁起物であるし、青竹に入れた酒は竹の香りがして中々良く結構好き。
さすがこういうところが和久傳だねっと思った。
随分昔に京都のどこかの老舗料理店、もしかしたら和久傳かもしれないが、朝作ったという直径10cm位ある青竹の節を上下残して土瓶の様に横に竹の口をつけ竹の取手のついた素晴らしい芸術品の様な竹細工酒器で酒を飲んだことがあるが、その酒は新鮮な竹の香りが清々しく、とても感動した。
今回のものは竹を斜めにカットした簡単なものだが、あの青竹の酒の味が楽しめるかと期待満々。
所が 飲んでみると、
青竹ではあるが、青竹の香りが全くない。
ガッカリ これでは青竹酒の意味がない。
この徳利を作ってから日時が経ちすぎているのだろう。
青竹で飲ませるのなら、竹林の青竹の香りの生きている新鮮なうちに飲みたかった。
(本店の高台寺和久傳ではたぶんそうされているとは思うが ?)
しょうがないね。価格の差かな。でも都会の喧騒でたべるのだから、これだけでも野を感じさせて欲しかったね。
酒自体はすこし普通酒っぽさも感じるので、純米ではなく本醸造で、日本酒度3位だろうか、旨味もある。
こういう感じの酒は、燗をしたり、ひれ酒向きだ。青竹酒にも向いた味で、青竹酒用にきちんと考えて特注で作られた酒だろうと思うが、器がちょっと考えが足りなかったね。
そう思うと余計に残念感が残り、竹を使わなければこういう思いをしなかったのにと(笑い)。
この青竹なら、直火にかけて燗すれば竹汁が少し出ておいしくなるだろうが、一回限りしか使えないからやらないでしょうね。
さてお料理
■先付け
自家製胡麻豆腐 菜種摺り 雲丹
少し塩味が出るが、お酒があるから、まあまあかな。
■椀物
日本料理には「椀刺しが華」という言葉があり、「お椀」のお出汁と、「お造り」の庖丁が料理人のいちばんの腕の見せ所と言われ、特に椀物はその店を象徴する味。
さあ和久傳のメインの味はどうかなっと期待満々
貝寄せ椀 春野菜とアオヤギなどの貝
まず、箸で具をちょっとずらして、出汁を一口。
濁りのある味。期待したのですが、椀物特有の上品な綺麗さではない。 数種類の貝を一緒に煮込んでしまい、それぞれの味が混ざり合い濃い濁りの味がある。
煮物の様に塩味も効き、汁の多い煮物と思えば、とても美味しいのだが。
ちょっと酸味のある日本酒に合いそうな味で、酒飲みには美味しく良い料理だが、椀物がこれってちょっと?
でも おいしい。
貝寄せで椀物とするのなら、貝のダシを軽くとって汁としておき、具とする貝は湯引きして、食べる直前に汁に入れて出せばそれぞれの味が生きて、椀も濁らず、とても美味しいと思うのだが。などと素人が考えてみる。
■向付
穴子炙り 梅 長芋
まあまあの味
お酒を注文
和久傳謹製 和久屋伝右衛門2020
純米無濾過生原酒
中々良い。 まったりと旨みに酸が効いて鮪に合いそうな良い酒だ。
■お造り
器がおちゃめ。鯉の様な顔して、お腹に鮪二切れ コゴミがくるくる巻いている、黒い塊は生海苔
盛り方もなんとなく可愛いね。
マグロは鮪 どうって事ないが
横の生海苔が美味い これは絶品。
海苔の旬は冬で3月はもう名残りの味ですが、一番美味しい時。こういいうものを出されると嬉しいですね。
今年は海苔は特に不漁で値段が2倍くらいに上がっているそうだが、ちゃんとこういうものを使われる。流石ですね。
生海苔も店によってはアオサを入れて薄味になったものや、磯焼けした海苔を出すところもあるが、これは美味い。
これは本当におかわりしたいと思った。
酒の和久屋伝右衛門は、やはり鮪にもよく合う いい酒だ。
■焼物
甘鯛の松笠揚げ
ナッツと醤油と味醂の合わせ味噌
この合わせ味噌は、醤油味に山椒と山椒の実が沢山しっかり効いた味でわかりにくいが、胡桃 カシューナッツ ピーナッツが入っていると思う。
これは旨い。 この味噌は旨い。
これは酒の肴にいいね。
使える。
甘鯛の鱗のチョリチョリと皮が旨い。 甘鯛の身は普通の鯛より水分がありしっとりとして結構良いものだが、鱗のチョリチョリと皮が旨くてここではどうでも良い。 付け足しの様なものに感じる。 が、皮だけお代わり欲しいね。
松笠の皮だけおかわりしてこのピーナッツ味噌で酒を飲めば最高だね。
三角の手捻りの皿、中々良い
また、和久屋伝右衛門2020純米無濾過生原酒を再度半合注文。
半分で注文できるのはありがたい。
酸味がありまったりといい酒だ。
■油物
小鮎と新玉ねぎの天ぷら
川底で小鮎2匹が戯れている感じ。
小鮎とは普通の鮎の稚魚ではなく、琵琶湖で生まれ琵琶湖で死んでいく成魚でも10cmほどにしか大きくならない固有種の鮎である。
琵琶湖の小鮎は、「冬に生まれ、初夏に旬を迎え、秋には命の炎がすっと消えてしまう」鮎。
昨年美山荘と比良山荘で焼き鮎を食べたが、並の鮎とは全く味が別物。鮎特有の香りも肝の苦味もない繊細で上品な旨みを持っていて、これほど美味な鮎が他には無いと思いながら食べた同じものが出てきた。
今回は揚げ物だから あの繊細さは油でどうかな? 今は時期が違うので、冷凍でしょうから、揚げ物にされたのでしょう。
美味しい。
川魚の揚げ物は公魚などが有名だが、全く別の味。上品で川魚の生臭みも全くなく比べ物にならない いい味だ。他の魚と比較する方がおかしい。上品で美味しい。これが塩焼きならもっと美味しかったのだろうが時期が違うね。
それはさておき、美味しい小鮎でした。
新玉ねぎも甘くて美味しい。
■おしのぎ
ゼンマイ こんにゃく 蕗の薹 京人参等の白和え
…………………………
この店は、インカムを全員がつけていて厨房と連絡とりながら注文や、料理出しをされているが、途中で料理がなかなかでてこないことが多い。
繁忙店だから仕方ないとも思うが、本来は、客の食べる速さをみながら料理を出していくのが常識だ。しかし、一皿食べ終わっても長い間料理を出さず待たせておき、他の客とタイミングを合わせる様に次の料理を一斉にだしたりしている。 厨房の人数を限り、忙しすぎるのだろうがタイミングがとても遅かったり、早かったり、全体の客を料理の流れに合わせ調整している。
インカムをつけているのだから、こういうことは客にわからない様にもう少しうまくコントロールすれば良いのにね。 繁忙店だし、本店の4分の1の15000円じゃあ文句言えないが。
次のお酒
城陽酒造 陽炎純吟 無濾過生を頼んでみた。
並の味だった。
■炊き合わせ
筍と揚げ湯葉 桑名蛤の焚き合わせ
これも濃い味
蛤はしっかり火が入っているが、半生ぐらいで出していただけるとすごく嬉しいのだが。
底にお茶の味の生麩 濃いめの茶で少し苦いな。
でもこれも塩味が多少多めだけど美味しい味でした。
最後の食事は5種類から選べ、おいくつでも可と書かれている。
鯛の黒鮨し
鯛みそ茶漬け
鯖寿司
白身天丼
かにと新海苔うどん
どれも美味しそうだが、しかし、もうお腹いっぱいなので1種類だけ「鯛の黒鮨し」をお願いしたら、量はどれだけでも良いからと言われた。しかし残念ながらもうお腹いっぱいで、黒酢しを最低量 二切れにしていただく。
■鯛の黒酢し
最後ではあるが、見た目は質素
これくらいの方が懐石っぽくて良いかな。
でも、
料理の最後にしてはシンプルすぎ?
見方が分かれますね。
ご飯に味がついていて、薄切りの鯛は数分鮨酢に漬けた感じ。
美味しいが、結構味が濃い。鯛が薄造りなのでシャリはもう少し薄味の方がもっと美味しいだろうね。
ただ、持ち帰り用などにする場合は今位の濃さにしないと痛みが早くなるだろうからどうしましょう。一番いいのは、持ち帰り用は濃くして、こちらで食べるときは少し薄味でしょうね。
汁物とおしんこ付き
汁物が赤出しだった。
関東の濃く塩味の強いものではなく、やや薄味の赤出しだ。
酒の席の最後だから酸味の効いた赤だしにされたのでしょうが、僕はお澄ましか 合わせ味噌が良かったな。
最後に甘味とお抹茶が出るはずだけど、また、長い間何も来ない。
僕なんか普通の人たちよりゆっくり食べるから速さが遅いのに、それでも待たせながら進んでいく。
随分遅い。
今日は横に一人客の男性がきて同じコースを注文したのですが5品目で追いつきました。
いやー。。。30分以上も遅くきたのに一緒なんて・・・。
■水物
せとか
検索すると
「せとかは「柑橘の大トロ」とも呼ばれる、最高のコクと甘みを誇る柑橘です。たっぷりの甘い果汁に、やわらかくとろ~りとろける果肉が、極薄の皮の中にいっぱいに詰まっていて、押しも押されぬ人気を誇ります。
メディアに取り上げられることも多く、柑橘が好きなら絶対に一度は食べておかないといけないプレミアム柑橘。甘み・食感・ジューシーさなど、全てにおいて最高峰と言うべき完成度の極上品です。」こう書かれてあるが、とろけるような果肉とたっぷりの甘さ なるほど、なるほど。
柑橘類を食べると後味が残るものだが、これが特に良かったのは美味しくて、その後味がアクもなくスーっと消えていったことだ。これは素晴らしいね。
こうだと最後の甘味がきれいな感じで食べられる。
■菓子
水羊羹に松の実のクッキー
クッキーはクラッシュ。
松の実の味は弱いけど水羊羹が甘すぎなくてまあいいか。
ただクッキーのクラッシュは水羊羹の滑らかさに対抗する。
これより 完全に粉にするか、きな粉をそのままかけたのほうが合ったと思う。
ご馳走様。
料理全体は高級料亭にしては、ダシをしっかりひいた薄味ではなく、やや味が濃く塩味が出て、現代風というかわりとカジュアルな味付けでした。
景色は夜景よりお昼向きでしたからお昼に来る方が良いでしょう。
お酒をいただきながら、ゆっくりと景色を眺めながらお料理をいただく。
このお値段ならまあまあですね。
言いたい放題。
こんなことを思いながら食べたけど、あくまでも今の僕の独りよがりの拙い感想。
また様々料理について新しい発想、思いつきや気づきが生まれました。
嬉しいですね。良いお店に行くと必ずなんか新しい発見やひらめきをいただける。
本当にありがたい事です。
料理は生き物 その時々で食材も味も変わっていく
今度は高台寺本店で頂こうと思いました。
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京都和久傳
京都市下京区烏丸通塩小路下る東塩小路町901 ジェイアール京都伊勢丹 11F
電話番号:075-365-1000
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50年以上にわたって京都に何度も行っては日本料理を食べてきていますが、味全体が長年にわたって上品な薄味が減り、少しずつづ濃くなってきているのがわかります。それに伴って良い出汁を使った旨味は徐々に減ってきました。また、砂糖を使う店もずいぶんと増えてきましたね。
良いお出汁には砂糖など一切不要だし、甘味はお野菜から出てくるもの。砂糖など下品な味になるから使うものではないと言われてきたが(一部の料理は別)、出しの取り方が下手だったり、楽をしようとすると使うんですね。
このページは随分と長く書いてしまいましたから、この味の変化については、後ほど書きたいと思います。




































