映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』 | foo-d 風土

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もう先々週になりますが、映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を観てきました

とても懐かしく、新しい発見もあり、モリコーネの天才さを発見する素晴らしい映画でした。

たくさんの思い出の映画の場面と共にエンニオ・モリコーネの映画音楽が蘇ります。

それは単なるBGMではなく、音楽によって映画の幅が何倍のも深くなることを教えてくれます。

あなたもモリコーネとともに名画を巡る157分の旅に出かけませんか。

エンニオ・モリコーネは1961年のデビュー以来、500作以上という驚異的な数の映画とTV作品の音楽を手掛けます。この映画は、映画音楽のパイオニア、モリコーネが自身の半生を回想しながら映画と欠かせない素晴らしい楽曲が生まれた秘話を振り返る音楽ドキュメンタリーです。名場面とともに語られる解説はまさに懇切丁寧な音声ガイド。紹介されている映画が何度も観ているものだとしても、さらに深く入り込みたくなります。単なる記録映像にならず、実に叙情的で心揺さぶる内容になっています。映画音楽への愛、裏切り、葛藤、至福……。

60年代 高校をよくサボって映画を見に行っていました。ウエストサイドミュージックやサウンドオブミュージック、その他マカロニ・ウェスタンの大ブーム。

マカロニ・ウエスタンといっても50歳以下、もしかしたら60歳以下の方には何のことかわからない人もおられると思います。

マカロニ・ウエスタンはイタリア製西部劇のことで、アメリカ産の西部劇とは一味も二味も違う活劇でした。

黒澤明の『用心棒』などの影響で、イタリアで生まれました。

 荒野の用心棒 クリント・イーストウッド 『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』でクリント・イーストウッドと渋い俳優のリー・ヴァン・クリーフ 

『夕陽の用心棒』のジュリアーノ・ジェンマ フランコ・ネロ チャールズ・ブロンソンなど。

『荒野の用心棒』の口笛は今でも映画以上に蘇ります。『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』など、クリント・イーストウッドや渋い俳優のリー・ヴァン・クリーフは忘れられません

これら映画の曲を作曲したのがエンニオ・モリコーネ。

 2020年7月6日に91歳で逝去したモリコーネ。セルジオ・レオーネ監督との『荒野の用心棒』(’64)、『夕陽のガンマン』(’65)、『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』(’66)、彼との最後の作品となった『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(’84)。同じく何度もタッグを組んだジュゼッペ・トルナトーレ監督との『ニュー・シネマ・パラダイス』(’88)、『海の上のピアニスト』(’98)。ブライアン・デ・パルマ監督の『アンタッチャブル』(’87)、アカデミー賞作曲賞を受賞したクエンティン・タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』(’15)……ざっと思い返しただけでも、数々の名作になくてはならないモリコーネの音楽が脳裏に浮かびます。映画音楽の作曲が天職のような巨匠ですが、その人生は波乱に満ちていました。

伏見ミリオン座などで上映中です。

予告編

https://eiga.com/movie/96331/