今週、グラフィックソフトなどで有名なadobeがモバイル向けの「Flash Player」の開発を止めることを決定したのですが、これは業界にとってかなりインパクトのあるニュースでした。
一般の方のためにちょっと乱暴ですがシンプルに説明させていただきます。
「Flash」は動画やアニメーションを作成したり見たりするソフトで、ホームページの中では一番シェアが高いものです。いわゆる動きのあるかっこいいホームページにはFlashが使われていると思って差し支えないぐらい。
ただ、アップル(というかスティーブ・ジョブズ)はこれをモバイルに適していないとして嫌っていたために、iPhoneなどのアップル商品には組み込まれておらず、Flashを使ったホームページは見れないという状態でした。
スマートフォンは、携帯でもPCのホームページが見れる、というのが売りであるわけですが、iPhoneでは動的なホームページの多くが見れないため、それがiPhoneの唯一の大きなデメリットと考えられていました。
かつて、ジョブズが表立って痛烈にFlashを批判したことに対して、adobe側も応戦した経緯もあり、adobeとアップルは犬猿の仲と見られていました。
業界のほとんどの人は、ジョブズが意固地になっていると見ていましたが、今回adobeが開発を中止したことを受けて、「adobeがついにジョブズに降伏」とか、「ジョブズが正しかったことが証明された」という報道が目立ちました。
HTML5で出来ることが増えたというのもありますが、iPhoneで使えないためにモバイルのディファクトになれなかったという点も否めないと思います。
いずれにせよ、モバイルインターネットの歴史の変換点のひとつであり、これからは「HTML5」が主流になります。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今週の注目ニュースです。
1. ネクソンが東証に上場
韓国のオンラインゲーム大手のネクソンが、日本の東証から上場承認を受けました。
予定とおりなら、12月14日に東証一部に上場して1,000億円近い資金を調達します。
韓国企業の日本上場ということで話題性も大きいのですが、すごいのはその時価総額。
上場時の時価総額は6,000億円を超えると言われていて、グリーに匹敵する価値になり、日本に上場するネット企業の中で一気に上位に食い込みます。
ネクソンは「メイプルストーリー」などの大型のMMORPGタイトルのオンラインゲームを提供していて、前期の売上は697億円、純利益は216億円でしがが、今期(2011年12月期)の売上は前期比22%増の852億円、純利益は21%増の260億円を見込んでいます。
今年、国内最大の上場となりそうです。
2. NHNグループ再編
韓国ネタを続けます(笑)。
韓国に本社を持つNHNジャパンが、ネイバージャパンとライブドア(2010年に子会社化していた)と2012年1月1日に経営統合すると発表しました。
NHN(韓国)はかつてKOSDAQ(韓国の新興市場)で時価総額No.1企業だった、いわばインターネットサービスのコングロマリット。
日本では業界以外の人はNHNと言っても聞き慣れないかもしれませんが、中国でいうところの「Baidu」のような韓国No.1のポータルサイト「ネイバー」と、オンラインゲームポータル「ハンゲーム」を運営しています。
ハンゲームは聞いたことがある人も少なくないと思います。
ネイバーは、2001年に日本に一度進出しましたが、翌年に撤退。2007年からはネイバージャパンを設立していました。
当初はパッとしませんでしたが、今はキュレーションサイトである「ネイバーまとめ」などがポピュラーになってきています(私も画像検索はネイバーを使っています(^^))。
3社の経営統合後は、スマートフォン事業でNo.1を目指すとしています。
個人的には、ネイバーが提供する無料通話・メッセージングアプリである「LINE」に注目しています。
今年の6月末に正式公開したばかりですが、既に利用者は500万を突破しています。
奇しくも昨日(11日)サービスを停止したFacebookが買収したグループメッセージングサービスである「ベルーガ」を使っていた私としては「LINE」に移行したいのですが、まだPC版が無いので躊躇している感じです(^^;)。
3. 米国ヤフー買収報道
「アリババとソフトバンクが共同で米国ヤフーを買収の方向」というニュースがネットを騒がせていました。
かねてよりアリババのCEOジャック・マー氏が米ヤフーに関心を持っていることは噂されていましたが、今回の件で実現味を帯びてきました。
今回の件で注目なのは、敵対的な買収になる可能性もあること。
米ヤフーは、会社の売却については、事前にNDAを結ぶとしていますが、アリババはこれを締結しておらず、プライベートエクイティ(PE)ファンドと共同で資金を準備しているらしいのです。
米ヤフーはアリババの40%とヤフージャパンの35%を保有する大株主であり、アリババとソフトバンクによる株式の買取の要請に応じてもらえず、両社にとっては「目の上のたんこぶ」なので、あり得ない話ではないでしょう。
一方で、他のPE企業が株式の取得について、ヤフーとNDAを締結して協議を進めているなど、の報道もあり、最終的にどうなるかは予断は許しません。
ちなみにプライベートエクイティ(PE)とは、企業の株式のある程度のシェアを保有し経営に深く関与して、企業価値を高めた後に売却する投資スタイルで、少ないシェアで経営にも関与しないベンチャーキャピタルとは性質が異なります。
4. ソーシャルゲーム成長鈍化の兆候
国内においてはGREEやmobageなどが高利益率で巨額の利益を計上、klabの上場、スタートアップの多額の資金調達と話題が続き、海外においてもZyngaのIPOへ向けて盛り上がりを見せるソーシャルゲーム市場ですが、ここへ来て成長鈍化の兆候が出始めました。
先週、mobageが前四半期比で売上が横ばいで利益が微減したということを書きましたが、今週Zyngaが米国の証券取引委員会に提出したIPO訂正資料で売上の前提となるアイテム販売が頭打ちになってきたことが明らかになりました。これによると売上は伸びているものの収益性は悪化をしていることも分かります。
今週Zyngaはモバイルユーザー数が1年前の10倍と発表してPRしていましたが、これはスマートフォンでの利用が増えているだけ(ユーザーの絶対数が10倍になっているわけではない)なので、売上の増加に直接結びつくものではないと思います。
昨日は一部の従業員に対して、IPO前にストックオプションを放棄するように要求しているという記事も出ていましたが、経営陣に焦りが出て来ているのかも知れません。
ソーシャルゲームは、もともとコンピューターゲームユーザーではなかった人達が多く使っています。
「無料だから」「手軽に楽しめるから」「友達がやっているから」という理由でやり始めたユーザーが多いと思いますが、ハマっている人は限定的だし、個人的には多くのユーザーがやり続けるとは思えない感じです。
市場全体としてはまだ伸びしろはあると思いますが、長期的には続かないと思うので、現時点で資金調達が出来ていないソーシャルゲームのスタートアップは、今後厳しくなっていくと思います。
今のような、すごい露出でのソーシャルゲーム企業のテレビCMが見れなくなる時代が来るのかも知れません。
5. ゲームの売上シェア
ソーシャルゲームは成長鈍化の兆しはあっても、市場自体はスマートフォン向けを中心に拡大しています。
今年は、携帯電話を使ったゲームの販売(Android+iOS)が、任天堂DSとソニーPSPを足したもの(いわゆる携帯ゲーム機)を上回るとの調査結果がありました。
前者が14億ドルなのに対して後者は19億ドル。
任天堂は頑なにスマホ向けゲームはつくらないとしていますが、大手ゲームメーカーがこぞってソーシャルやスマホ向けに重点を置き始めていることを考えれば、画期的なリアルのゲームかおもちゃを発明でもしない限り、彼らが時代に取り残されるのは時間の問題かも知れません。
6. 楽天がkoboを買収
楽天がカナダにある電子書籍のプラットフォームを提供する「kobo」の買収を発表しました。
買収額は3億1500万ドル(約236億円)にものぼります。
koboという会社は日本人には馴染みがない(私も知らなかった)のですが、カナダの大手書店チェーンから独立する形で2009年に設立され、電子書籍を中心に100ヶ国以上で250万タイトルを提供しています。
コンテンツについてはアマゾンよりもグローバルな権利をおさえているとも言われ、「クールじゃないけど大衆の味方」な印象を受けます。
楽天がアマゾンに勝てるかどうかという議論は別として、日系企業がグローバル化していくことは喜ばしいことです。
7. 男女マッチングアプリ
業界では有名なブレークスルーパートナーズの赤羽氏が開催した「ブレークスルーキャンプsummer2011」で優勝した「Facematch」が11月4日からトライアルを開始しました。
今週たまにFacebookで見掛けたので、自分も向学も兼ねて登録してみました。
Facematchは、画面上に出て来る異性の写真を見て、気になる相手がいたらチェックするというシンプルなもので、ポイントは相手が自分をチェックした場合は、お互いに気になっている相手として引き合わせ、例えば二人で使えるクーポン発行などを行うというサービスです。
無差別ではなくFacebook上の自分の友達の友達までチェックできるというのが特徴です。
出会いサイトとリアルの友達紹介の中間的なサービスで、コンセプト自体は悪くないし、若い人達の間で特に流行りそうだとは思うのですが、ちょっと問題だと思ったのはバイラルのやり方。
例えば私がfacematchに登録をしたのち、私のフレンド(例えば男性)がfacematchを使って私のフレンド(例えば女性)をチェックすると、チェックされた女性の名前が私がポストしたように、私のフレンドのタイムラインに表示されるのです。
自分が知らないところで、フレンドのFacebookのタイムラインに、あたかも自分が関与しているような形で投稿されるのは勘弁してほしいと思いました(^^;)。
8. Snapeee
何度か『hirog』でも触れたプリクラフォトアプリを提供する「Snapeee」がGREEと伊藤忠テクノロジーベンチャーズに第三者割当増資(おそらく1億円規模)を実施しました。
これと平行してKDDIとも業務提携、Android版は「au one market」で独占配信し、秋冬モデルの2機種にもプリインストールするそうです。
ぶっちゃけ、iPhone系の無料アプリでユーザー数80万人(日本は10万人強と思われます)というのは、大した数字ではないのですが、この辺のビジネス的な立ち回りやイメージ戦略が上手だと感じます。
Docomoユーザーの私としては、ダウンロードできないのが腑に落ちない(日本以外ではAndroidマーケットからダウンロードできるため)のですが、国内androidユーザーはDocomoかauがほとんどで、Docomoユーザーを諦めるのと引き換えにauでの独占によるメリット(端末プリインストールやauマーケットでの宣伝)を選択したのだと思います。
ユーザーを集める成長段階においては、どこかとガッツリ組んだ方がいいという、グリー(グリーはKDDIと資本・業務提携して地道にビジネスを拡大した時期があった)のアドバイスによるものだと勝手に考えています(^^;)。
9. シリーズA投資が減少!?
国内外ともに、シードマネーやエンジェル資金と言われる創業期の資金調達が容易になりつつある一方でシリーズAの投資が減少しているという報道がありました。
一般の方々のために本当に大雑把に説明させていただくと、シードマネーやシードファイナンスというのは、会社をつくってサービスを開発・提供するまでの資金(数百万から数千万)で、シリーズAというのはそのサービスを立ち上げて事業化するための資金(数千万から数億円)のことを言うことが多いです。
スマートフォンの普及により、最近流行の「リーンスタートアップ」という、コストをかけずに、時には会社もつくらずさっさとサービスを開発・提供して半年以内には収益化していく手法も増えているということもあるとは思うのですが、個人的にはサービスの見極めが厳しめになっているということが背景にあるような気がします。
ちなみに、今週国内新興市場のIPO数は前期比で増加しているという記事も出ていたので、これからベンチャー投資が増えて来ることを期待したいと思います。
10. その他
1)アトコレ
アートの解説をまとめたサイトである「アトコレ」がサービスインしました。
http://atokore.com/
自分の知っているアートに解説をつけたり、お気に入りのアートを共有したりするソーシャルサイトで、個人的にも興味があります。
ただ、サイト上で画像が見れて保存もできるようなので、素朴に著作権ってどうなってるんだろ?と思いました。
個人的にはインターネット上で世界中の美術館めぐりが出来るサイトがほしいです。
2)国内共同購入クーポン市場
グルーポンやポンパレに代表される国内の共同購入クーポン市場ですが、9月32億円あった市場は10月28億円に減少しました。
シェアリー、一休マーケット、くまポンなどの中堅どころは堅調だったのですが、ポンパレが5億円減少。
グルーポンに勝つために頑張りすぎたポンパレが息切れしたのだと思いますが、もしかしたら収益を度外視していた考え方を変えたのかも知れません。
3)新浪微博
中国大手ネットポータルの新浪(Sina)の第3四半期決算発表がありましたが、それによると新浪微博(中国版ツイッター)のユーザー数が2.27億人となったそうです。
ただし、1日の平均ツイート数が8500万件ということは、投稿数(アクティブ率)はかなり少ないということも露呈しています。
4)Yelp
米国の地域に根ざした店舗の口コミサイトである「Yelp」がIPOを計画しているというニュースがありました。
Yelpは2004年に設立された会社ですが、ここ数年で急成長、IPO時のバリュエーションは20億ドルにもなるそうです。
すごいですね。
5)grephlin
インターネットのサイトと言っても、そのサイトがオープンになっていないと検索エンジンの検索対象にはならないので、例えばGoogleではFacebook内部の情報の検索は出来ないのですが、個人的な情報であればそれを解決してくれるのが「grephlin」です。
複数のソーシャルメディアやクラウドサービスを使っていると、自分でどこにその情報があったか分からなくなることがありますが、これらの中の情報を検索できるのです。
対象には、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアのほか、GmailやGoogleカレンダーなどのクラウド、Dropbboxのようなストレージサービスも含まれています。
日本語版は、まだ精度が低くて使える段階までいっていないようですが、今後楽しみなサービスです。
6)Shareaholic
ネット上で見つけた気に入ったコンテンツを、さまざまなソーシャルネットワークで共有することのできるプラグインである「Shareaholic」が190万ドルの資金調達を行ったそうです。
このサービスの特徴は簡単であることと、ほとんどすべてのブラウザに対応していること。
確かに即座に簡単にシェアできるようになることは魅力です。
7)ザ・インタビューズ
日本発の個人向けQ&Aサイトである「ザ・インタビューズ」の利用者が増えているそうです。
このサイトは匿名で質問し合うサイトで、9月1日時点での登録ユーザー数は16,000人、1日のページビューは200万とか。
このサービスは、GMOインターネットの子会社で、ブログサイト「JUGEM」、ホームページのホスティングサービスである「ロリポップ」を提供しているJASDAQ上場の「paperboy&co.」が運営しています。
<番外編>
1. ゾロ目日
昨日(2011年11月11日)は100年に1回と言われる1が6つ並ぶ日でした。
国が変わればで、日本では「ポッキーの日」、中国では「独身者の日」、香港ではかなりの数のカップルが結婚式をあげたそうです。
子供染みてる私は、11時11分11秒のタイミングでFacebookに投稿しちゃいました。
でも、こういうちょっとしたイベントとかがなんか好きです。
2. 世界一高いビルの下水処理
ドバイにある、世界一高いビルである「ブルジュ・ハリーファ」に下水システムが無いという記事がありました。
ということは、、、そこで排出される3万5千人分の汚物はどう処理されているのでしょうか?
なんと、トラックで運んでいるそうです。
下水処理場近くは長蛇の列となり、時には24時間待ちもあるとか。
ドバイの経済力やビルを建てる資金力を考えると、どうしてそこだけ人力なのか建築出身の私としてはとても気になります(^^;)
3. 高校の後輩
会社で近くの技術系の大学にアルバイトの募集の貼り紙をしたところ意外に応募が多かったのですが、その中で面接した人がなんと高校の後輩でした。
結局働いていただくことにはならなかったのですが、東京で仙台の同じ高校の後輩に逢うというのは珍しいのでプライベートで今週ランチを一緒にしました。
フランスのミシュランの星付きレストランで修行を積んだフレンチシェフなので、機会があったら腕をふるってもらいたいと思います(^^)。
一般の方のためにちょっと乱暴ですがシンプルに説明させていただきます。
「Flash」は動画やアニメーションを作成したり見たりするソフトで、ホームページの中では一番シェアが高いものです。いわゆる動きのあるかっこいいホームページにはFlashが使われていると思って差し支えないぐらい。
ただ、アップル(というかスティーブ・ジョブズ)はこれをモバイルに適していないとして嫌っていたために、iPhoneなどのアップル商品には組み込まれておらず、Flashを使ったホームページは見れないという状態でした。
スマートフォンは、携帯でもPCのホームページが見れる、というのが売りであるわけですが、iPhoneでは動的なホームページの多くが見れないため、それがiPhoneの唯一の大きなデメリットと考えられていました。
かつて、ジョブズが表立って痛烈にFlashを批判したことに対して、adobe側も応戦した経緯もあり、adobeとアップルは犬猿の仲と見られていました。
業界のほとんどの人は、ジョブズが意固地になっていると見ていましたが、今回adobeが開発を中止したことを受けて、「adobeがついにジョブズに降伏」とか、「ジョブズが正しかったことが証明された」という報道が目立ちました。
HTML5で出来ることが増えたというのもありますが、iPhoneで使えないためにモバイルのディファクトになれなかったという点も否めないと思います。
いずれにせよ、モバイルインターネットの歴史の変換点のひとつであり、これからは「HTML5」が主流になります。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、今週の注目ニュースです。
1. ネクソンが東証に上場
韓国のオンラインゲーム大手のネクソンが、日本の東証から上場承認を受けました。
予定とおりなら、12月14日に東証一部に上場して1,000億円近い資金を調達します。
韓国企業の日本上場ということで話題性も大きいのですが、すごいのはその時価総額。
上場時の時価総額は6,000億円を超えると言われていて、グリーに匹敵する価値になり、日本に上場するネット企業の中で一気に上位に食い込みます。
ネクソンは「メイプルストーリー」などの大型のMMORPGタイトルのオンラインゲームを提供していて、前期の売上は697億円、純利益は216億円でしがが、今期(2011年12月期)の売上は前期比22%増の852億円、純利益は21%増の260億円を見込んでいます。
今年、国内最大の上場となりそうです。
2. NHNグループ再編
韓国ネタを続けます(笑)。
韓国に本社を持つNHNジャパンが、ネイバージャパンとライブドア(2010年に子会社化していた)と2012年1月1日に経営統合すると発表しました。
NHN(韓国)はかつてKOSDAQ(韓国の新興市場)で時価総額No.1企業だった、いわばインターネットサービスのコングロマリット。
日本では業界以外の人はNHNと言っても聞き慣れないかもしれませんが、中国でいうところの「Baidu」のような韓国No.1のポータルサイト「ネイバー」と、オンラインゲームポータル「ハンゲーム」を運営しています。
ハンゲームは聞いたことがある人も少なくないと思います。
ネイバーは、2001年に日本に一度進出しましたが、翌年に撤退。2007年からはネイバージャパンを設立していました。
当初はパッとしませんでしたが、今はキュレーションサイトである「ネイバーまとめ」などがポピュラーになってきています(私も画像検索はネイバーを使っています(^^))。
3社の経営統合後は、スマートフォン事業でNo.1を目指すとしています。
個人的には、ネイバーが提供する無料通話・メッセージングアプリである「LINE」に注目しています。
今年の6月末に正式公開したばかりですが、既に利用者は500万を突破しています。
奇しくも昨日(11日)サービスを停止したFacebookが買収したグループメッセージングサービスである「ベルーガ」を使っていた私としては「LINE」に移行したいのですが、まだPC版が無いので躊躇している感じです(^^;)。
3. 米国ヤフー買収報道
「アリババとソフトバンクが共同で米国ヤフーを買収の方向」というニュースがネットを騒がせていました。
かねてよりアリババのCEOジャック・マー氏が米ヤフーに関心を持っていることは噂されていましたが、今回の件で実現味を帯びてきました。
今回の件で注目なのは、敵対的な買収になる可能性もあること。
米ヤフーは、会社の売却については、事前にNDAを結ぶとしていますが、アリババはこれを締結しておらず、プライベートエクイティ(PE)ファンドと共同で資金を準備しているらしいのです。
米ヤフーはアリババの40%とヤフージャパンの35%を保有する大株主であり、アリババとソフトバンクによる株式の買取の要請に応じてもらえず、両社にとっては「目の上のたんこぶ」なので、あり得ない話ではないでしょう。
一方で、他のPE企業が株式の取得について、ヤフーとNDAを締結して協議を進めているなど、の報道もあり、最終的にどうなるかは予断は許しません。
ちなみにプライベートエクイティ(PE)とは、企業の株式のある程度のシェアを保有し経営に深く関与して、企業価値を高めた後に売却する投資スタイルで、少ないシェアで経営にも関与しないベンチャーキャピタルとは性質が異なります。
4. ソーシャルゲーム成長鈍化の兆候
国内においてはGREEやmobageなどが高利益率で巨額の利益を計上、klabの上場、スタートアップの多額の資金調達と話題が続き、海外においてもZyngaのIPOへ向けて盛り上がりを見せるソーシャルゲーム市場ですが、ここへ来て成長鈍化の兆候が出始めました。
先週、mobageが前四半期比で売上が横ばいで利益が微減したということを書きましたが、今週Zyngaが米国の証券取引委員会に提出したIPO訂正資料で売上の前提となるアイテム販売が頭打ちになってきたことが明らかになりました。これによると売上は伸びているものの収益性は悪化をしていることも分かります。
今週Zyngaはモバイルユーザー数が1年前の10倍と発表してPRしていましたが、これはスマートフォンでの利用が増えているだけ(ユーザーの絶対数が10倍になっているわけではない)なので、売上の増加に直接結びつくものではないと思います。
昨日は一部の従業員に対して、IPO前にストックオプションを放棄するように要求しているという記事も出ていましたが、経営陣に焦りが出て来ているのかも知れません。
ソーシャルゲームは、もともとコンピューターゲームユーザーではなかった人達が多く使っています。
「無料だから」「手軽に楽しめるから」「友達がやっているから」という理由でやり始めたユーザーが多いと思いますが、ハマっている人は限定的だし、個人的には多くのユーザーがやり続けるとは思えない感じです。
市場全体としてはまだ伸びしろはあると思いますが、長期的には続かないと思うので、現時点で資金調達が出来ていないソーシャルゲームのスタートアップは、今後厳しくなっていくと思います。
今のような、すごい露出でのソーシャルゲーム企業のテレビCMが見れなくなる時代が来るのかも知れません。
5. ゲームの売上シェア
ソーシャルゲームは成長鈍化の兆しはあっても、市場自体はスマートフォン向けを中心に拡大しています。
今年は、携帯電話を使ったゲームの販売(Android+iOS)が、任天堂DSとソニーPSPを足したもの(いわゆる携帯ゲーム機)を上回るとの調査結果がありました。
前者が14億ドルなのに対して後者は19億ドル。
任天堂は頑なにスマホ向けゲームはつくらないとしていますが、大手ゲームメーカーがこぞってソーシャルやスマホ向けに重点を置き始めていることを考えれば、画期的なリアルのゲームかおもちゃを発明でもしない限り、彼らが時代に取り残されるのは時間の問題かも知れません。
6. 楽天がkoboを買収
楽天がカナダにある電子書籍のプラットフォームを提供する「kobo」の買収を発表しました。
買収額は3億1500万ドル(約236億円)にものぼります。
koboという会社は日本人には馴染みがない(私も知らなかった)のですが、カナダの大手書店チェーンから独立する形で2009年に設立され、電子書籍を中心に100ヶ国以上で250万タイトルを提供しています。
コンテンツについてはアマゾンよりもグローバルな権利をおさえているとも言われ、「クールじゃないけど大衆の味方」な印象を受けます。
楽天がアマゾンに勝てるかどうかという議論は別として、日系企業がグローバル化していくことは喜ばしいことです。
7. 男女マッチングアプリ
業界では有名なブレークスルーパートナーズの赤羽氏が開催した「ブレークスルーキャンプsummer2011」で優勝した「Facematch」が11月4日からトライアルを開始しました。
今週たまにFacebookで見掛けたので、自分も向学も兼ねて登録してみました。
Facematchは、画面上に出て来る異性の写真を見て、気になる相手がいたらチェックするというシンプルなもので、ポイントは相手が自分をチェックした場合は、お互いに気になっている相手として引き合わせ、例えば二人で使えるクーポン発行などを行うというサービスです。
無差別ではなくFacebook上の自分の友達の友達までチェックできるというのが特徴です。
出会いサイトとリアルの友達紹介の中間的なサービスで、コンセプト自体は悪くないし、若い人達の間で特に流行りそうだとは思うのですが、ちょっと問題だと思ったのはバイラルのやり方。
例えば私がfacematchに登録をしたのち、私のフレンド(例えば男性)がfacematchを使って私のフレンド(例えば女性)をチェックすると、チェックされた女性の名前が私がポストしたように、私のフレンドのタイムラインに表示されるのです。
自分が知らないところで、フレンドのFacebookのタイムラインに、あたかも自分が関与しているような形で投稿されるのは勘弁してほしいと思いました(^^;)。
8. Snapeee
何度か『hirog』でも触れたプリクラフォトアプリを提供する「Snapeee」がGREEと伊藤忠テクノロジーベンチャーズに第三者割当増資(おそらく1億円規模)を実施しました。
これと平行してKDDIとも業務提携、Android版は「au one market」で独占配信し、秋冬モデルの2機種にもプリインストールするそうです。
ぶっちゃけ、iPhone系の無料アプリでユーザー数80万人(日本は10万人強と思われます)というのは、大した数字ではないのですが、この辺のビジネス的な立ち回りやイメージ戦略が上手だと感じます。
Docomoユーザーの私としては、ダウンロードできないのが腑に落ちない(日本以外ではAndroidマーケットからダウンロードできるため)のですが、国内androidユーザーはDocomoかauがほとんどで、Docomoユーザーを諦めるのと引き換えにauでの独占によるメリット(端末プリインストールやauマーケットでの宣伝)を選択したのだと思います。
ユーザーを集める成長段階においては、どこかとガッツリ組んだ方がいいという、グリー(グリーはKDDIと資本・業務提携して地道にビジネスを拡大した時期があった)のアドバイスによるものだと勝手に考えています(^^;)。
9. シリーズA投資が減少!?
国内外ともに、シードマネーやエンジェル資金と言われる創業期の資金調達が容易になりつつある一方でシリーズAの投資が減少しているという報道がありました。
一般の方々のために本当に大雑把に説明させていただくと、シードマネーやシードファイナンスというのは、会社をつくってサービスを開発・提供するまでの資金(数百万から数千万)で、シリーズAというのはそのサービスを立ち上げて事業化するための資金(数千万から数億円)のことを言うことが多いです。
スマートフォンの普及により、最近流行の「リーンスタートアップ」という、コストをかけずに、時には会社もつくらずさっさとサービスを開発・提供して半年以内には収益化していく手法も増えているということもあるとは思うのですが、個人的にはサービスの見極めが厳しめになっているということが背景にあるような気がします。
ちなみに、今週国内新興市場のIPO数は前期比で増加しているという記事も出ていたので、これからベンチャー投資が増えて来ることを期待したいと思います。
10. その他
1)アトコレ
アートの解説をまとめたサイトである「アトコレ」がサービスインしました。
http://atokore.com/
自分の知っているアートに解説をつけたり、お気に入りのアートを共有したりするソーシャルサイトで、個人的にも興味があります。
ただ、サイト上で画像が見れて保存もできるようなので、素朴に著作権ってどうなってるんだろ?と思いました。
個人的にはインターネット上で世界中の美術館めぐりが出来るサイトがほしいです。
2)国内共同購入クーポン市場
グルーポンやポンパレに代表される国内の共同購入クーポン市場ですが、9月32億円あった市場は10月28億円に減少しました。
シェアリー、一休マーケット、くまポンなどの中堅どころは堅調だったのですが、ポンパレが5億円減少。
グルーポンに勝つために頑張りすぎたポンパレが息切れしたのだと思いますが、もしかしたら収益を度外視していた考え方を変えたのかも知れません。
3)新浪微博
中国大手ネットポータルの新浪(Sina)の第3四半期決算発表がありましたが、それによると新浪微博(中国版ツイッター)のユーザー数が2.27億人となったそうです。
ただし、1日の平均ツイート数が8500万件ということは、投稿数(アクティブ率)はかなり少ないということも露呈しています。
4)Yelp
米国の地域に根ざした店舗の口コミサイトである「Yelp」がIPOを計画しているというニュースがありました。
Yelpは2004年に設立された会社ですが、ここ数年で急成長、IPO時のバリュエーションは20億ドルにもなるそうです。
すごいですね。
5)grephlin
インターネットのサイトと言っても、そのサイトがオープンになっていないと検索エンジンの検索対象にはならないので、例えばGoogleではFacebook内部の情報の検索は出来ないのですが、個人的な情報であればそれを解決してくれるのが「grephlin」です。
複数のソーシャルメディアやクラウドサービスを使っていると、自分でどこにその情報があったか分からなくなることがありますが、これらの中の情報を検索できるのです。
対象には、Facebook、Twitterなどのソーシャルメディアのほか、GmailやGoogleカレンダーなどのクラウド、Dropbboxのようなストレージサービスも含まれています。
日本語版は、まだ精度が低くて使える段階までいっていないようですが、今後楽しみなサービスです。
6)Shareaholic
ネット上で見つけた気に入ったコンテンツを、さまざまなソーシャルネットワークで共有することのできるプラグインである「Shareaholic」が190万ドルの資金調達を行ったそうです。
このサービスの特徴は簡単であることと、ほとんどすべてのブラウザに対応していること。
確かに即座に簡単にシェアできるようになることは魅力です。
7)ザ・インタビューズ
日本発の個人向けQ&Aサイトである「ザ・インタビューズ」の利用者が増えているそうです。
このサイトは匿名で質問し合うサイトで、9月1日時点での登録ユーザー数は16,000人、1日のページビューは200万とか。
このサービスは、GMOインターネットの子会社で、ブログサイト「JUGEM」、ホームページのホスティングサービスである「ロリポップ」を提供しているJASDAQ上場の「paperboy&co.」が運営しています。
<番外編>
1. ゾロ目日
昨日(2011年11月11日)は100年に1回と言われる1が6つ並ぶ日でした。
国が変わればで、日本では「ポッキーの日」、中国では「独身者の日」、香港ではかなりの数のカップルが結婚式をあげたそうです。
子供染みてる私は、11時11分11秒のタイミングでFacebookに投稿しちゃいました。
でも、こういうちょっとしたイベントとかがなんか好きです。
2. 世界一高いビルの下水処理
ドバイにある、世界一高いビルである「ブルジュ・ハリーファ」に下水システムが無いという記事がありました。
ということは、、、そこで排出される3万5千人分の汚物はどう処理されているのでしょうか?
なんと、トラックで運んでいるそうです。
下水処理場近くは長蛇の列となり、時には24時間待ちもあるとか。
ドバイの経済力やビルを建てる資金力を考えると、どうしてそこだけ人力なのか建築出身の私としてはとても気になります(^^;)
3. 高校の後輩
会社で近くの技術系の大学にアルバイトの募集の貼り紙をしたところ意外に応募が多かったのですが、その中で面接した人がなんと高校の後輩でした。
結局働いていただくことにはならなかったのですが、東京で仙台の同じ高校の後輩に逢うというのは珍しいのでプライベートで今週ランチを一緒にしました。
フランスのミシュランの星付きレストランで修行を積んだフレンチシェフなので、機会があったら腕をふるってもらいたいと思います(^^)。