私のことをよく知る中国人の友人が、ある小説を薦めてくれました。

そのタイトルは「砂漠」。

伊坂幸太郎さんの小説です。

伊坂幸太郎さんは、仙台在住の小説家で「重力ピエロ」や「アヒルと鴨のコインロッカー」などの執筆者です。

友人が紹介してくれた理由は二つあります。

一つは、砂漠の舞台が仙台の国立大学(私の母校の東北大学)になっていること。
そして、物語の中に私の大好きな「麻雀」が頻出することです。

「砂漠」という奇異なタイトルは、「社会」が「砂漠」であり、「学生時代」はその砂漠に出るまでの「オアシス」である、という展開から来ています。

入学時に知り合った同級生男女5人組が織り成す、事件あり、恋愛あり、なぜか超能力あり、のストーリーなのですが、やけに共感できる部分が多く、読んでいる瞬間は学生時代にあたかもタイムスリップしたかのようになるから不思議です。

興味深いのは主人公が、主人公でありながらも客観的な描写で他の4人を際立たせていること。

私の学生時代は、まさに「砂漠」のようにバイトと麻雀に明け暮れていました。
諸問題を抱える社会に憤慨しながらも、どうしたらいいか分からずに手探りの生活を送っていたのも一緒です。

『hirog』の書き始めの頃に、私の学生時代のグループ「リッチマンズ」 について書いたことがありますが、グループに女性こそいませんでしたが、仲間の彼女とかがいたので重なる部分が多く、自分の学生時代を思い出しました。

「無駄な時間」の重要性、そして無意味な時間を過ごす中で次第に見えてくるものがある・・・。
馬鹿になれる人は素敵です・・・。

私の「リッチマンズ」とは、すっかり連絡が途絶えていますが、久しぶりに連絡を取ってみようと思いました。

「砂漠」にはいくつかの名言が出てきますが、最後に二つだけ紹介しておきます。

「俺たちがその気になれば、砂漠に雪を降らせることだって、余裕でできるんですよ」

「人間にとって最高の贅沢とは、人間関係における贅沢のことである」