最近、ハードとソフトを融合の時代の到来を思わせる象徴的なニュースが二つほどありました。

1つは、「ソニー」と「グーグル」の提携です。
ネットを使って動画を楽しむテレビなどの映像製品を両社で共同開発するというものですが、簡単にいうとインターネットテレビをつくる、ということです。

インターネットテレビは、結構前から商品開発されて一部で売られたりしていましたが、使い勝手とか消費者ニーズに合致していなかったりとかもあり、一般普及には至っていません。

ただ最近になってパナソニックなどが主導で「アクトビラ」を展開したりしだして、再度インターネットテレビが見直されつつある状況ではないかと思います。

単純に考えてテレビとパソコンが一緒になれば便利だし、テレビの番組に加えてインターネット経由で動画がみれたりホームページが見れたら重宝すると思います。

両社は将来的には携帯電話や電子書籍端末なども共同開発して、新しいデジタル家電の提案という領域まで推し進めることを考えているようです。

この背景にはアップルなどが当該分野で先行しているということもあると思います。

次のは、「ノキア」と「ヤフー」の提携。

ノキアは世界の4割の携帯電話端末のシェアを誇るグローバル企業ですが、ヤフーと提携することで、ネットサービスの融合を狙うようです。
具体的にはヤフーのメールサービスをノキア端末に搭載したり、逆にノキアの地図や旅行情報をヤフーの地図サービスで見れるようにするそうです。

この裏には先行しているグーグルやアップルに追い付きたいという意図があるのではないでしょうか。

ソニーとグーグルの提携は、ソフトをつけることでハードの価値を上げていくもので、ノキアとヤフーの提携は、ハードをセットにすることでソフトの価値を上げていくような感じにも見えます。

今後もこのようなハードとソフトの融合は進んでいくものと思いますが、どれだけ実効性があるのか、についてはまだ何とも言えない気がします。