中国では、会社にもよりますが、ランチは日本と異なり、会社が支給することが多くなっています。

この理由の一つに、コスト構造の違いがあると思います。

日本では交通費が安くないので、給料とは別に交通費を支給しますが、中国の場合には交通費を支給していない会社が少なくありません。
従業員にとっては交通費支給よりも昼食代を負担してもらう方が経済的に有利なのです。

中国の通勤は、自転車、徒歩を使うことが少なくなく、遠路の場合にはバスを使うのが一般的です。
都心では地下鉄が急速な勢いで建設されているので、地下鉄を使うことも増えていますが、タクシーを使うのはエグゼクティブや外資系の会社に勤務している人ぐらいです。

バス代金は1元か2元(空調付き)なので往復でも5元かからないわけですが、ランチはそれ以上かかります。
例えばうちの元現地子会社で支給していたお弁当は16元ぐらいでした。

私が中国駐在していた当時(5年前)は、私も食べていた会社支給のお弁当は6元だった気がするので、どんどん上がっていることが分かります。

途中からは私は自分でランチを取るようになりましたが、外部でランチをすると15元から20元ぐらいかかります(もっとも近所の安い食堂だと5元もあれば足りるのですが)。

個人的な見解かも知れませんが、中国の方は食べ物への執着があまりなく、食べ物は食べれれば何でも良い、と考えている人が少なくなく、日本人のように食べること=楽しみ、という発想が無い気がします。

そして、ランチを早々と済ませると、皆ネットでゲームやチャット(今では株式売買も)をするか、寝ています。

先日、上海のエリートサラリーマンがランチに使う時間と費用についてのコラムを目にしたのですが、それには昼食に使う時間は30分未満で、費用は19元(270円ぐらい)とのことでした。

忙しいということもありますが、外食でも時間を使わないのです。