おととい総務省のレポートの話をしましたが、総務省と言えば先週の「モバイル・ビジネス・サミット」において総務省通信政策課長の基調講演がありました。
得てしてこういった政府の方々の話は難解なものが多いのですが、この課長は非常に真面目そうな方で一生懸命話されていたので、私も思わず姿勢を正して最後まで聞いていました。
総務省が積極的に推進しているのが「オープン化」。
私が最近説明会などで触れていることでもありますが、キャリアが実質独占している垂直統合型のビジネスストラクチャーを一般の事業者が参入できる形に変えていこうというものです。
具体的には回線の開放(MVNOの促進など)、メニューポータルの開放、課金・ユーザー認証の開放などです。
日本通信がMVNOで通信サービスの提供を開始したり、検索エンジンがメニューポータルに搭載されたりと徐々にオープン化への兆候がありつつあるものの、正直現在はまだまだの感が否めません。
例えばナンバーポータビリティの障壁となっている理由の中に「メールアドレスが変わる」とか「コンテンツやサービスが引き継げない」というものがあります。
これを解決する方法は二つで、一つは異なるキャリア同士でシステムの整合を図ること、もう一つは我々のような第三者がこれらを横断的にサポートするサービスを提供することです。
ただ、現実的には今はキャリア側の情報やシステムがオープンになっていないために、第三者がプラットフォームやサービスを用意することが難しいのですが、本当にオープン化が進んでくれば、我々にビジネスチャンスがあると思います。
端末プラットフォームは統一された方が提供者にとっても利用者にとっても好都合。
そういう意味ではandroidなどもこのオープン化に一役買ってくれるかも知れないという期待があります。