「蜜」はどこでできているのか❓
前回の記事の続きです
色々調べた結果、蜜は蜜腺と呼ばれるところで作られるそうで、そのほとんどは、花弁や雌しべの付け根のところにあるようです
例えば、東北大学大学院生命科学研究科の渡辺正夫先生がアブラナの花弁と雄ずいの間に位置している蜜腺(写真:緑色の玉状のモノ)を写真で説明されていますので、引用させて頂きます!
こんなにわかりやすい蜜腺もあるんですね!
ただ、ツツジの蜜腺の位置はそれよりもやや上方、蜜標にあたる花弁の斑点の奥あたりになります
(詳しい写真や説明は是非こちらを参照されて下さい↓とても詳しく分かりやすく面白いです✨)
ではこの蜜の素は・・?
中学生の理科で、植物が「光合成」で、光のエネルギーを使って二酸化炭素と水から、
でんぷんを作ることは皆さんもよくご存じだと思います
光合成は葉っぱでしかなされません
そのため、光合成で作られたでんぷんは、その後、茎や根や種子などに栄養分として届けられていきます
その際、でんぷんのままでは水に溶けにくく運ばれにくいために、水によく溶けるショ糖に変えられてから運ばれます
そのショ糖が蜜腺に貯まったものが「蜜」です
ここから本題です!!!
「蜜」は昆虫に花粉を運んでもらうご褒美(送粉報酬)としてあると言われますが
この「蜜」の出現がきっかけとなり、虫と花に変化(進化?)をもたらしたのはご存知でしょうか?
少し込み入った話になりますが
まず、植物の受粉は、風や水など非生物的なものによるものと昆虫などの生物的なものによるものがあります
裸子植物は、風による風媒、
被子植物の祖先や初期の被子植物は、風媒か虫媒
ところがこの時の被子植物の虫媒は、花粉や胚珠などを食すための訪花習性だったといわれます(つまり蜜の報酬が先にありきではなかった)
やがて送粉報酬として、花粉などの花器官の代わりに花蜜を提供する植物が現れると、
蜜を直接吸うことのできるストロー状の口吻を持つ一群の昆虫が出現します
すると、今度は、花の中に平面的な放射相称から、立体的な左右相称へ、さらに複雑な立体構造を持つように進化したものが出てきたのでした
これはなぜか?
花が立体的になり、蜜腺までの距離が長くすることで、蜜腺に届くような長い口吻を持つ昆虫だけが蜜にありつけ、訪花する、
結果として固有の相互関係を結ぶことで、効率良く受粉が行われることを目的としたようです
つまり、
蜜腺の誕生は、ある種の一群の虫と、ある種の立体化した花を生み出したと言い換えることができるかなと思います(進化の応酬という言葉が適切かどうかはわからないですが、ある種の変化を促したのは間違いないでしょう)
ここから、
私は「進化」について興味を抱くようになりました
種の保存のため、より効率的かつより効果的に変化(進化)したこの事実を前にしたときに
ふと
動物と植物は、一体どちらが先に進化したのか?
と疑問に思ったのです
自力で栄養分をつくることができるような自己完結型の植物が、もし先だとしたら、なぜ他の生物や植物を摂取することでしか生きられない動物が生まれたのか?それは進化とは言えないのではないか?
それとも植物と動物は別系統でそれぞれ変化していったのだろうか?
でも植物と動物には共通点もあります
なので、全くの別系統というのも少し違和感があります💦
例えば、私たちにとっても、このでんぷんはエネルギーの元(栄養分)になります
私たちの場合は炭水化物を口から取り込むことで、でんぷんを摂取します
でんぷんは分解されてブドウ糖となり、エネルギーとして代謝されますが、余ったものはグリコーゲン(ブドウ糖がたくさん連なったもの)として、肝臓や筋肉に蓄えられます
この一連の運搬や貯蔵メカニズムはなんとなく似ていますよね
こうして私は、植物と動物の関係、進化、系統樹へと興味はうつっていくのでした…
おまけ
今回調べるにあたり「日本植物生理学会」のことを知りました✨
植物を専門に研究されている方々の回答は、どれも面白くとても分かりやすいので、是非サイトを一度覗かれてみて下さいね✨✨✨植物の新たな一面を知ることができます❣️↓
私もこのサイトを参考に勉強をさせて頂きました、ありがとうございました!🙏