の「てらこや青義堂 師匠、走る」を読む。

 

 

 

元凄腕の公儀隠密、忍びの坂入十蔵が、今、寺子屋の師匠となり、

やんちゃな子どもたち(筆子)に振り回されながら、

大切な人を守るために、走る。

 

時代小説はこうでなくちゃ、と思うほど、

最後のページに至るまで、ワクワク、ドキドキが止まらなかった。

 

そして、周囲の人々との交流、筆子たちとの絆の強さに、

胸が熱くなった。

 

事件解決のための奔走、仲間との絆といったら、

やはり、「ぼろ鳶」シリーズを思う。

 

剣術の才に優れた鉄之助、絡繰りの腕が並外れた源也、

商人の息子吉太郎、加賀藩士の娘の千織、

個性的な四人の筆子が、師匠に助けられ、

そして、師匠を助けながら、忍びの一団と対決する。

 

子どもたちのキャラも秀逸だが、

何といっても、十蔵が離縁した、睦月が爽やかであり、

そのたくましく、明るいキャラは、すぐ好きになった。

 

また、十蔵の兄、九兵衛の、弟に対する深い愛情が胸に迫る。

 

複雑なことなどない、ただただ、単純に楽しめ、

あ~あ、面白かったと、ページを閉じられる作品だ。