岡篠名桜さんの「浪花ふらふら謎草紙」を読む。

 

大阪を舞台にした物語。

幼いころ、父親と共に泊まった旅籠に置き去りにされた
花歩は、その旅籠の主人夫婦に育てられ、今や、
看板娘になるほど成長した。

父親を恋しがる気持ちはなくなったが、父親が残した
数枚の絵に描かれた風景を探して、町をふらふら
うろつくのが習いになった。

置き去りにされた子は、町が育てる。

花歩は、自分を町の子であると、納得はしているが、
それでも、本当の居場所、原点の場所を求めているような
気もしている。

町をふらふら歩くうちに、いつしか顔が広がり、
顔なじみが増え、人々とのつながりも深くなる。

「犬も歩けば…」の通り、歩き回るうち、
さまざまな謎や問題に首を突っ込む結果となり…。

さらに、幼馴染の同心、千代太郎と共に、事件の
解決にも一役買って…。

物語の芯は、父親の行方、そして再会があるのか、
ということだろう。

軽くて、とっても読みやすい、時代小説である。