訪れた故郷で、才次郎が見たものとは…。赤神諒さんの「はぐれ鴉」を読む。
次郎丸は六歳のとき、叔父の玉田巧左衛門によって、
竹田藩城代の父など一族を目のまえで惨殺される。
江戸へのがれ、山川才次郎と名前を変え、
仇討ちを悲願に、剣の腕を磨いてきた彼は、十四年後、
いよいよ竹田藩に戻る。
叔父はなぜ、凄惨な事件を起こさなければならなかったのか、
その理由には、竹田藩が抱える秘密が関わるという
のだが。
久しぶりに足を踏み入れた才次郎が見たもの、
耳にしたものは…。
謎の解明に集約されるはずが、恋愛がからんできて、
(これ、いるか?)ってな気になってきた。
物語は重厚で、謎も興味深いものだったが、
英里との恋愛は、違和感しかない。
これがないと、やはり、才次郎の心の変化を描写しにくく
なるのだろうか。
