西條奈加さんの「銀杏手習い」を読む。
手習い所の女先生、萌の奮闘記であり、成長物語。
悪意のない、人情味あふれる作品で、
安心して読み進められるのはいつもの通り。
やんちゃでも、素直でも、子どもたちの表情は
生き生きとしており、読むこちらも顔がゆるんでしまう。
捨て子騒動や、それにまつわって明かされる萌先生の過去、
そして、厳しいが愛情あふれる両親。
どこをとっても、あたたかな雰囲気は損なわれない。
いろいろと寄り道しても、やっぱり、この作家さんに戻ってきてしまう。