はり医者安眠夢草紙」を読む。
初読みの作家さん。
古手問屋、染井屋には娘が四人いるが、長女、音夢の見合いの相手は、
ことごとく妹たちと縁談が成立してしまう。
そのためか、いつしか音夢は、誰もが自分の落ち度を噂し、
嘲笑っているのだと思い込み、対人恐怖症に陥り、不眠や体の不調を訴えるようになるのだが、
江戸で評判のはり医者、安眠の治療を受け始めた音夢が、
もみ治療や薬湯を受けながら、縁談が不成立になったわけ、そして
自分に向かい合うことで、不眠を克服していく、
そんな物語。
安眠の傍にいる庵主の不思議話や、
飴薬が絡んだ詐欺騒動、大店の息子の奇矯な趣味の話とか、
少々、とっちらかった感じ。
副題が「はり医者安眠夢草紙」とあるので、
安眠が、治療を通して、ちょっとした事件をもみほぐしていくのかと思ったのだが。
それがあまりなかったのが、ちょっと残念。