本編(2009年)のことはオンタイムに書き残しているのですが、SSSのときのことはあまり残ってなかったので、『赤猫ロック』のことと、SSSのことを。
『赤猫ロック』は、なにせずっと走ってます。比喩でなく走ってます。作中ずっと同じビートを刻んでます。
これを「なんの演出もない」と言う方と「すごい演出だ」と言う方がいました。
前者の方にとっては、演出っていうのは派手な照明であったり音楽であったりするのでしょうね。
結果だけ観ると、誰でも良かったように観えるかもしれませんが、この作品は100%ヤマサキエリカのためだけに、ヤマサキエリカをもっとも美しくみせるためだけに出来ている作品です。
大阪・東京・福岡・沖縄と旅させていただきました。
まず、大阪のことですが、正直、思いがけずの選出で、2年前の作品でしたし、まったく一から作り直しでした。
初演の残像を振り払うのに、時間をかけた覚えがあります。
2年て、乙女が変わるのには充分過ぎる時間です。
だけど、1st season のセレクションにも選んでいただいていたのですが(『カーニバル』出演:山本麻貴)、このときに私たちだけでなく、皆さん選出された気負いで調子を崩してはったのも、よく覚えていて、なにか新しいことをやったろうなんて思わずに、今の自然体で出来るモノを仕上げていこうと心がけていました。
初演と大きく違ったのは、準備期間と心がまえ。
たっぷり準備期間があり、「これは大変な作品」という心がまえがハナからありました。
ヤマサキさんはしっかり身体をつくってきてくれて、時間的にも体力的にも初演に比べて余裕のある製作期間になりました。
とはいえ、限界まで体力をふりしぼる作品であることは変わりありませんでしたけど。
もう少し、この話続けます。