気にかけているものにはよく気が付く。たとえば虫が大の苦手な私は、部屋の片隅に虫がいれば誰よりも先に気づく。アンテナを張っているからだろう。
群衆の中から友人知人を見つけられるという経験はだれにもあると思う。
検索みたいなことかもしれない。キーワードをいくつも無意識に持っていて、多くの情報の中から検索しているのだろう。
このような意識の働き方を「選択的注意」という。
複数の情報があふれているときに、自分に関連する事柄を優先的に気づく仕組みだ。
朝のTV番組で「今日のラッキーカラーは緑です」と耳にすると、外出先で何気なく緑色を探すことになる。
お化けが怖い人なら、暗くなった帰り道で、お化けが出る!出る!と思って白くてふわりとしたものにアンテナを張っていると思う。
人は多くの情報の中から関係あることを素早く察知するためにこのような特技を身に着けているわけだけれども、悪い方向に働くこともある。
それが線維筋痛症患者にも観察される。
つまり、常に痛いと感じていると、どこかの部分が変な感じになっていないかを気にしてアンテナを張ってしまう。
違和感を早めに察知することは生き物にとっては大変良いのだが、アンテナを張り巡りすぎているとノイズまで大きく拾ってしまう。いつもと違う部分の痛みが気になって、何か悪い病気ではないかと心配で眠れなくなる。
察知したことは時に重大な何かの前触れであることもあるので、それはそれで大切なことだ。心配があるなら、自分の全体をよく観察して早めに受診することが必要だ。
心配で心配で眠れない、というのはよくない。
適度に心配することは意外に難しい。
(代表:橋本 裕子)
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