ヒトにとって最大の「悪いストレス」とは何か。それは、「社会的
「孤立」の先にあるのは「絶望」です。
絶望を「死に至る病」と呼んだのはセーレン・キルケゴールでした。
線維筋痛症や、何かの病気になることで、社会とのつながりが薄れ、誰にも理解してもらえない状況では患者さんが孤独を感じてしまいます。
早い段階で相談できる所を見つけることは大きな支えになります。
答えが出なくても、話を聞いてもらう事、愚痴でも構わない、たまには一緒に食事をする、そんな日常がとても大切です。
しかし、現在のコロナ禍ではそれも儘なりません。
また、線維筋痛症患者さんは、人間関係でストレスを受けやすいデリケートな人が多いです。
距離を保ちながら、自分のペースを壊さないで他者と程よく付き合うことは、実はなかなか難しいです。
それでも、人にとっては人が必要です。
こんな研究がありました。
社会的孤立、孤独、1人暮らしによって死亡リスクが高まる、というのです。
米国ブリガム・ヤング大学のジュリアン・ホルト・ランスタッド教授たちは、1980~2014年に行われた研究で「孤独」、「社 会的孤立」、「1人暮らし」のいずれかの言葉と「死」、「生存」 のいずれかの言葉の組み合わせて、すなわち「孤独」と「死」の両方 をもつ、あるいは「1人暮らし」と「生存」の両方をもつ、等の1 384件の研究の中から、70の研究を選んで調査を行った。トー タルで340万7134人、平均年齢は66歳、経過観察期間は平 均7年間。その結果、「社会的孤立」によって29%、「孤独」に よって26%、「1人暮らし」によって32%、死亡リスクが高ま ることが示された。これは肥満の約2倍、タバコに換算すると、な んと1日15本喫い続けた死亡リスクに相当するという。
コロナ感染対策として、個食、黙食が取り上げられていますが、本来それは大変悲しい事です。
1人暮らしであったり、家族とは別に1人で食事する人はあまり健康的ではないことが分かっています。
コロナ禍の中で高齢者の社会的孤立が増えていることも心配されます。
また、線維筋痛症患者さんの中にも、仕事や社会とのつながりが無いと悩んでいる人も多いです。
早めにご相談下さい。
少しでも人に話すこと、悩みや不安は小さいうちに話すことがコツです。
(代表:橋本 裕子)
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