◇不動産売買の「融資利用の特約」について◇Part2
皆様こんにちは。
先日、不動産売買契約における「融資利用の特約」についてお話しました。
今回は、「融資の承認が得られなかった、または否認されたとき」についてのお話をさせていただきます。
「融資利用の特約」について、公益社団法人 全国宅地建物取引業協会の売買契約書には、このように記載されています。
第●条 (融資利用の場合)
買主は、この契約締結後すみやかに、標記の融資のために必要な書類を揃え、その申込手続きをしなければならない。
2 標記の融資未承認の場合の契約解除期限までに、前項の融資の全部又は一部について承認を得られないとき、又、金融機関の審査中に標記の融資未承認の場合の契約解除期限が経過した場合には、本売買契約は自動的に解除となる。
3 前項によってこの契約が解除された場合、売主は、受領済の金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。
それでは、そっそく解いていきましょう。
融資承認が得られなかった、または否認されてしまったら?
融資利用の場合の条項では、融資承認取得期日までに融資承認が得られなかった、または否認されてしまったからといって、不動産売買契約がその効力を失うということにはなっていません。
予定通り融資が受けられなくても、他から資金繰りがつけば、契約の効力をなくす必要がないからです。
買主は契約を続行するか、解除するかを選択することになりますが、解除する場合、契約書に表記した期日までに売主に解除の通告をしない限り、契約の続行をしなければなりません。
第2項の「融資の全部又は一部について承認を得られないとき」とは、融資機関からの審査結果が融資承認取得期日までに得られない場合や、融資額全額の承認が得られず、減額されてしまった場合を指しています。
それでは実際に、このようなことが起こってしまった場合、どうしたらいいのかを考えてみましょう。
1)融資承認取得期日までに融資審査の結果が得られない場合
融資先に審査の状況や承認の見通しを確認し、承認を得られる見通しがあれば、その時期を確認し、売主と協議の上、延長の覚書を交わします。
融資が申込金額通りに承認が得られない、または否認される見通しの場合は、買主がほかの手段で資金を調達できるか否かの協議を行います。
その結果、資金調達のめどが立たなかった場合は、売主へ解除の通告をします。
解除通知書は契約解除期日までに到達するようにする、または解約解除期日までに、契約解除の覚書の締結を行います。
2)融資が否認、または一部減額されてしまった場合
まずはほかの手段で資金調達できるか否かの協議を行います。
その結果、資金調達ができない場合は、売主へ解除の通告を契約解除期日までに行うか、契約解除の覚書を締結します。
契約解除期日までに契約解除の覚書が締結できない場合、買主は売主へ契約を解除する通知をする必要があります。
この通知は書面であることを義務付けられていませんが、後々の紛争防止のためにも、書面にて行っておいた方がいいでしょう。
なお、民法では意思表示の効力は、その意思表示が相手側に到達したときから効力が生じるとされています。
書面により契約解除を行う場合は、契約解除期日内に買主から売主に書面が到達するようにしましょう!
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