トイレ


体育館に突如巨大な扇風機が二基出現した。スイッチはオンオフしかない。何も聞こえなくなるほどの唸りを発して、飛んでいきそうな勢いで回りだす。工事現場で舗装を乾かすやつか。

暑い空気をかき回しても何も変わらないので不要。


そうでもなかった。幼児に人気だ。落ち着いてるな君たち。


子どもが練習中に私に近づいて来て

「トイレ行ってくる」と言う。

けっこうみんなよくやる。

「アホかおまえ?(ダメに決まってる)」

と答える。

「えー😱」という顔をする。


家に帰って子どもが「コーチにこんなこと言われた」と親に言ったら即クレームレベルだ。


トイレに行きたいと言う子を行かせないのは児童虐待だと思われる方がほとんどだと思います。しかし、子どもを妙に尊重せずに、ダメなときはダメだよって言ってあげる大人がいないと子どもは際限なく、自分が言えば、望めば勝手し放題できると信じて育って行きます。毎回遅刻しても平気だし、練習中ずっとおしゃべりしててもいいし、授業中に席に着かなくてもいいし、先生や仲間が発言しているときに聞いていなくても自分の勝手です。英語教室でも静かにしなさいと注意すると「え、なんで? 俺今喋ってんだけど」と真顔で言う子がいます。「今なんてった?」「え?だから静かにしろっていうけど先に俺がこいつと喋ってんじゃん」「分かった。お前とそいつは気が済むまで外でしゃべってこい。二度と戻ってくるな」

バスケットでもファールの笛を吹くと「してへんしー」と言って絶対に認めない子がいます。「お前の気持ちはどーでもいいんだよ。大人に逆らうんじゃねーよ」

私は公務員でもないし、月謝もとっていないので、言うことを聞かない子が何人いても、自由に応対できるから平気です。もちろん、子どもや親にも選択権があります。


練習が始まる前や休憩中はおしゃべりしてたりみんなでシュートしてたり。練習が始まってダッシュを繰り返すようなしんどいパートになるとトイレに行きたくなるらしい。びっくりしたのは、試合でスタメンを発表して、5人コートに出なさい。というときにそのうちの一人が「コーチトイレ」 行っていいわけがない。


トイレに行けた子は、あ、言えばいいんだと発見して、休みたくなるたびにきっと何回も繰り返します。それを見てた他の子もみんな真似をします。行くなと言ってもらえた子は、やっぱりみんなが頑張って走ってるときに抜けるのはまずいなと思い、それを見てた子はああだめなんだと思います。本当に漏れそうだった子は😥今度から始まる前(休憩時間)にちゃんと行っておくことを学ぶでしょう。


バスケットは審判の瞬時の判断、それも主観によってものすごい数のジャッジが繰り返されるスポーツです。たとえミスがあってもどっちの側にも同じ数だけミスをするでしょうからいちいち目くじらを立てることはないのです(😅)。仮に子どもの言い分が正しくても、文句を言った時点でテクニカルファウルを宣告され、相手のボールになり相手にフリースローも与えられます。その後も目をつけられますから、次のジャッジに「えー!」とでも言ったら(そういう子は十中八九また言います)その瞬間から(2回目で退場なので)その試合にはもう出られなくなります。大人(審判)に逆らっても、自分やチームにあんまり得にならないことを学んでくれるでしょうか。

反対に、ファールの笛が鳴ったときに、ファールを取られた子がすっと手を上げることがあります。「私がファウルしました!」と認めて謝っているわけです。これは審判もほっとするしオフィシャルに背番号を伝えるときに助かります。賛否あるでしょうが、すがすがしいですね。賢い子どもの作戦でもあります。


心配されるといけないので….

本当にトイレに行きたい子は誰が何を言おうがトイレに走って行きます。