金壱萬陸千圓也が送料込みで1,200円弱 | 無駄話。

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鬱病・適応障害持ちが書く与太話です。「下劣な党派心」による「あら探し」が多いので、合わない方はご遠慮願います。

 昨日は疲れたが寝たのは午前0時を廻っていた。目が覚めたのは午前6時半頃。石川県人の浜辺美波が東京駅で北陸と縁がなさそうな中条あやみが金沢駅で北陸新幹線の開業式典にいるニュースは変な感じ。

 いのちのことば社のネットショップの古書コーナーに注文した「評伝武藤富男」は昼過ぎに配達された。ヤフオクで金壱萬陸千圓也(送料は別かどうかは確認していない)で落札された本が送料込みで1,200円弱だ。コンビニに行って代金を振り込んできた。

 コンビニのスポ新売り場で一面はオオタニサンと真美子サンかと思って見てみたが違うスポ新もあった。

 「評伝武藤富男」は平成元年に刊行された本なので「私と満州国」が刊行されてすぐだ。武藤が高文と司法官試験に合格してから「現天皇の御大典の式典にイギリスの皇太子が来るというので」という個所があるが「現天皇」とは先帝かと思ってしまった。勿論昭和天皇だが昭和の即位の大典は昭和3年11月10日なのに昭和2年の春と分かる記述になっている。つまり1年半以上ズレている。この時点で「イギリスの皇太子」はエドワード8世だが訪日したのは大正11年。多分、武藤富男が語った内容を著者が無批判で書いたのだろう。執筆された時期に合わせて?昭和天皇の在位60周年絡みで色々と書かれているが昭和20年まで「神聖天皇制」を支えていた司法官僚はどこの誰なのか、満洲国に出向したのは誰なのか、情報局第一部長として勤務していたのは誰なのか。この本には出て来ないが武藤を取材した浅見雅男の「公爵家の娘」に武藤富男が岩倉靖子の収監状況を視察した個所がある。一高以来の友人の妹なので視察出来たわけがないだろう。色々と後出しじゃんけんで書かれている中で高松宮から下問された個所に「宮は、この戦が敗戦に終り、混乱と飢餓の到来することを昭和十九年六月に武藤たちに示唆したのにそれを鋭く感じなかった。つまりそれ程、陸軍閥の一員だったわけである」とあるのは「天皇制国家」の司法官僚・武藤富男の当時の本心なのだろう。神州不滅を信じていたならそう書けばいいのに言い訳めいているのは家永三郎そっくり。

 キリスト新聞社版新約聖書について書かれている個所を読むと共訳者となっている渡瀬主一郎という牧師が文語体で訳したものをRSV第1版と満洲国時代に独学で「満語」を学んだようにギリシャ語を独学しながら口語体になるように朱を入れたらしい。昭和26年4月に賀川豊彦からなかなか日本聖書協会が口語訳聖書を刊行しないので武藤に命じて昭和27年11月に刊行したというので1年7か月だ。同じ昭和27年に創価学会が御書全集を10か月で刊行した時よりは時間があるにしても御書全集は縮刷遺文を大石寺式の読みで読み下しにしたというので武藤のように一からギリシャ語を学んで共訳?したわけではない。「七十四歳」の渡瀬主一郎にしてみれば50前の武藤富男は親子ほど離れている上に永井直治の新契約聖書のように?自分の直感?で文語体で訳した原稿をギリシャ語を独学中の男が賀川豊彦の権威と金を武器に手を入れてしまうのが気に入らなかったのかもしれない。村岡花子が関わっている仕事なのに刊行記念会での朗読ぐらいしか出てこない。渡瀬主一郎が訳した難解な?文語体を武藤富男が口語体に「訳した」時に彼女が朱を入れていてもおかしくないのに。