【答え】楕円の焦点の性質 PieceCHECK 2017-61
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先日の、楕円の焦点の性質の解答です。
解答
(信州大 教育学部 2014)
解説
今回は楕円の焦点の性質に関する問題です。
(1)は平面図形の最初の方で学習する、2等分線と内分比の証明です。基本的には延長線を引いて証明する方針ですが、解答のように三角形の面積比につなげると補助線が一切不要なのでラクです。
(2)は(1)の結果を使いますが、意外と気付きづらいかもしれません。求めたい比は、結局FQ+F'Q/FP+F'Pと同じになります。これなら両方求めやすいですね。
(3)は(2)をうまく利用するとQの座標が出せます。まずFPを出し、(2)の結果と合わせてFQを出しますが、FPを先に出そうという発想は、「FPの長さならルートなしで表せる」という知識(経験的感覚)が必要です。
FPの長さを距離公式で表しますが、このままではルートは取れません。このタイミングで、2次曲線の有名性質の証明の際に使う原則の出番です。
(拙著シリーズ(白) 数学III 式と曲線 p.25)
今回も、楕円の2焦点の性質(光は楕円で反射して焦点から焦点へ行く)の証明ですから、どこかで楕円上の点であることを用いるハズですね。
背景
(1)楕円の焦点と光の反射
今回の結果は、PQの傾きが4c/bであるということですが、この点Pにおける楕円の接線の傾きはすぐに-b/4cとわかりますので、直線PQは点Pにおける楕円の法線となります。
ここから、焦点から出た光は楕円上のP(反射面はPにおける接線、)で反射(入射角と反射角は∠FPQと∠F'PQ)してもう一つの焦点へ行くということが分かります。楕円の有名性質ですね。
(2)焦点と2次曲線上の距離
解説の途中で、「焦点との距離FPならルートが外れる」と書きましたが、これは楕円に限らず、2次曲線上の点とその焦点との距離は、距離公式で求めても一般的にはうまくルートが外れます。
今回のように用いる場面が随所にあります(2013年東大(文系ですが^^:))ので、文系の方も含めて知っておくといいと思います。
2.解けなくて、原則を知っていた人は、思考時間を長くする演習をしましょう。
3.解けなくて、原則も知らなかった人は、原則集めからやる必要があります。
Piece CHECKシリーズでは、出来あがった答案からは見えない部分を解説していくことで、「なぜそうやって解くのか」「いったいどこからそんな答案が生まれるのか」に答えていきます。
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