【速報】北海道大学 理系 | 2014年大学入試数学
●2014年大学入試数学評価を書いていきます。今回は北海道大学(理系)です。
いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^
2014年 大学入試数学の評価を書いていきます。
2014年大学入試シリーズ第37弾。
国立シリーズ、第16弾。
北海道大学(理系)です。
問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。
また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。
難易度の指標は、こんな感じです。
D・・・難関大学でも難しい部類の問題。
E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。
また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。
したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。
同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。
北海道大学 理系数学
(試験時間120分、5問)
全体総評・合格ライン
難易度は昨年と変化なしです。ⅢCの出題は1題減り、ⅢとCから1題ずつ、残りはⅡ、A、Bからという、非常にバランスのとれた良問セットとなっています^^ 理系らⅡABの問題はパターン問題に近い標準レベルで、ⅢCからは少し重めの問題が出ています。
試験時間120分に対し、
目標解答時間合計は130分。(昨年は125分)
ⅢCが少し重めなため、制限時間の半分を取られています。発想寄りのCで思いつくか、計算さえ地道にやれば正解にたどり着けるⅢにいくか。うまくいけばCが30分かからないため、どちらにも手が付きます。
■合格ラインですが、
第1問(キー問題)
4次関数の複接線は経験がないと少しつらいので、差がつきそう。経験さえあればパターン。半分は取れる。
第2問
空間ベクトルの標準問題。誘導からも対称式が見抜けるはず。確保。
第3問
行列の漸化式に関する証明。(1)、(2)ともに変形を思いつかなければ難しく、本セット最難問。
第4問
経路と期待値。落ち着いて数えれば問題なくできるはず。集合(A∪B)などの考え方ができたかどうか。
第5問 (キー問題)
絶対値付きの定積分に関する問題。両端にxを含むので、多少場合分けが多く、計算量は膨れる。
合格ラインは60~65%ぐらいかと思います。
☆第1問・・・微分(4次関数、複接線)(B、25分、Lv.2)
4次関数に関する問題で、(1)と(2)は独立しています。(1)はただ微分して増減表書くだけですね。
(2)は、解と係数の関係をうまく使うことで解決します。4つの「解と係数の関係」なので、展開した項を比べると、、、と書いた方がよいですね^^
(Principle Piece 数学Ⅱ 微分(1冊目)pp.27~28 を参照)
※KATSUYAの解いた感想
どちらも典型パターン。複接線は累代経験で差がつくか。解答時間12分。
第2問・・・空間図形、四面体、面積(B、20分、Lv.2)
直交四面体を題材とした問題です。設定もやることもシンプルなので、こちらは落とすことができません。
(1)は、積一定で和の最大・最小は間違いなく相加・相乗ですね^^
(2)ですが、空間内の三角形の面積は空間ベクトル利用が早いでしょう。CP,CQ,PQを求める方法もありますが、ちょっとメンドクサイですね。三角形の面積はp、qに関する対称式です。ですので、和と積で表しましょう。
(Principle Piece 数学Ⅰ 数と式 p.26)
(3)は(2)ができればおまけですね^^
※KATSUYAの解いた感想
標準的。相加平均・相乗平均や対称式など、難関大頻出のパターンが組み合わさっている。解答時間5分。
☆第3問・・・行列、逆行列の存在、行列漸化式(C、30分、Lv.2)
旧7帝大で唯一、まともな行列の問題が出ました。逆行列が存在することと、行列に関する漸化式を解くという問題で、文句なしの、本セット最難問です。
最初の証明は、nに関する証明法ですから、帰納法を思いついてほしいところです。
(Principle Piece 数学B 数列 pp.50~57)
(2)も変形が行列特有の積の計算を必要とし、(1)ができても出来るとは限りません。両方で来た人は、ここで差をつけることができているでしょう。
※KATSUYAの解いた感想
7帝大唯一の本格行列問題。結局、ちゃんとした行列の問題はここだけ。なかなか難しく、北大にて行列が有終の美を飾った感じ。解答時間11分。
☆第4問・・・経路、期待値(B、25分、Lv.2)
経路について、ある2区間を通るか通らないかについて、その経路の総数を数える問題。
(1)は問題ないでしょう。(2)は、以下のようにするといいです^^ n( )で総数を表すとします。 n(aを通らずbを通る)=n(bを通る)ーn(aもbも通る)
経路の問題では、「通る」ほうが数えやすいので、「通らない」は余事象です。
(3)では「aもbも通らない」方法をかぞえるときに、こちらを使いましょう・
(Principle Piece 数学A 集合と場合の数)
※KATSUYAの解いた感想
☆第5問・・・微積分、定積分関数(BC、25分、Lv.2)
2011、2013年にひひ続き、5番に定積分関数問題。北大はかなりこの手の関数が好きなようです。今年は絶対値が入っており、少し計算量が増えます。
(Principle Piece 数学Ⅱ 積分 pp.10~11)
(1)の答え方には議論の余地がありますが、絶対値が外れるなら外しておいたほうがいいのでしょう。ただし、外すとなると x が一般角なので範囲の書き方はかなりややこしいです。
なお、予備校では絶対値を残したまま書いてあるものが多いです。
(2)は、増減表を書くだけですね。(1)で絶対値を外している場合は(2)でf’(x)=0となるときは数式処理で解決できますが、そうでない場合はグラフを書いて、どちらのグラフの方がグラフが上方にあるかで比べればOKです。
※KATSUYAの解いた感想
対策
対策やお勧めの問題集は、過去の批評を見てください。北大は旧7帝大の中では標準的な問題の組み合わせになっているものが多いので、量をこなすことを重点的に行いましょう。
>> 2010年の北海道大学(理系)数学
>> 2011年の北海道大学(理系)数学
>> 2012年の北海道大学(理系)数学
>> 2013年の北海道大学(理系)数学
以上です^^ 次回は、北海道大学(文系)です。
>> 他の大学も見てみる
■関連するPrinciple Piece■
★ 数学Ⅱ 微分 (第1問)
★ 数学Ⅰ 数と式 (第1問)
★ 数学B 数列 (第3問)
★ 数学A 場合の数 (第4問)
★ 数学Ⅱ 積分 (第5問)
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