【速報】九州大学 理系 | 2014年大学入試数学 | 東大数学9割のKATSUYAが販売する高校数学の問題集

【速報】九州大学 理系 | 2014年大学入試数学

●2014年大学入試数学評価を書いていきます。今回は九州大学(理系)です。

いつもご覧いただきまして、ありがとうございます。 KATSUYAです^^

国公立が試験を開始しました。同時開始なので、すべての大学を即日UP出来ませんが、今の時期は、国公立ラッシュのエントリーになると思います^^;

2014年 大学入試数学の評価を書いていきます。


2014大学入試シリーズ第30弾。
国立シリーズ、第9弾。
九州大学(理系)です。


問題の難易度(易A←→E難)と一緒に、典型パターンのレベルを3段階(基本Lv.1←→高度Lv.3)で書いておきます。

また、☆は、「解くとしたらこれがいい」というオススメ問題です。


難易度の指標は、こんな感じです。


 

D・・・難関大学でも難しい部類の問題。

E・・・超高校級の難問。試験場では即捨てOKの問題。



また、解答までの目標時間を、問題ごとに書きます。※目標時間=解き方を含め、きちんと完答するまでの標準的な時間です。



したがって、目標時間を全部足すと、試験の制限時間を越えることも、当然ありえます。



同時に、その時間の2倍考えてもまったく手がつかない場合は、ヒントや答えをみるといい という目安にしてください。




九州大学 理系数学 
(試験時間150分、5問)


全体総評・合格ライン

難易度は昨年から変化なしです。第5問に割とおおきな数Ⅲの論証がありますが、それ以外は手が付けやすい問題が並んでいますので、点数は出やすいかもしれません。確率はいつしかと同じで、全て調べ上げるというメンドウさが目立つ問題でした。これを含め、計算量は終始多めで、時間はかかったと思います。


なお、九大も行列は出ませんでした。なんと7帝大中、5大学が行列を出題していません(東北、北海道は出題)。

試験時間150分に対し、

目標解答時間合計は150分。(昨年は135分)

最後の論証で45分見ています。他の問題も、計算量が多いものがあり、昨年より伸びて制限時間ピッタシです。


■合格ラインですが、

第1問は最後の積分で少し計算を強いられますが、取りたいです。

第2問は典型的な整数証明問題。類題経験済みで解けることが望ましい。

第3問は計算量多めの2次曲線。文字計算はあまりないが、計算量はかなり多い。

第4問は期待値。すべての場合を諦めずに調査できたかどうか。

第5問の論証は捨ててOK。これを仕上げるのは試験時間中では厳しい。


差がつくキー問題・・・第3問、第4問


第1問~第4問の出来で決まりますね。60%強がボーダーでしょうか。



☆第1問・・・微分(接線)、積分(回転体の体積)(B、20分、Lv.1)

やること自体は、非常に簡単な微分と積分の問題です。回転体の体積は、こんな簡単な関数でも計算量が膨れますので、慎重に計算して波にのりたいところ。

x sin x の積分は、部分積分です、最初の変形は三角関数が優先。大丈夫ですね^^


※KATSUYAの解いた感想

最初は標準。波に乗れる問題になればいいかな。解答時間9分。


☆第2問・・・整数、等式(B、25分、Lv.2)

典型的な整数絡みのの方程式のパターンです。平方数を3で割った余りについては、0か1 であることは本学受験者であれば染み付いているでしょう。

また、平方の和が3の倍数ならば、どちらも3の倍数であることも有名ですね。これを示すために、0か1であることが必要なわけです。

Principle Piece A-56等式が絡む整数問題は、余りの等式を作っていく

(Principle Piece 数学A 整数 pp.28~29)



本問は、無限降下法とよばれる手法で、永久的にそれより小さい値も方程式を満たすことから、そのような自然数はないと証明する問題でした。経験がないと、難しいかもしれません。


※KATSUYAの解いた感想

典型的な無限効果法パターン。式も割と単純。無限効果法は経験がないと難しいかもしれないけど、誘導が丁寧なので大丈夫かと思われる。解答時間9分。


第3問・・・楕円、共有点条件(B、30分、Lv.2)

楕円上を動くときの、| x | + | y | の最大、最小を求める問題です。不等式ではありませんが、実質不等式条件における最大、最小と変わりませんので、原則が使えます。

Principle Piece Ⅱ-53不等式条件は領域図示→共有点条件に帰着

(Principle Piece 数学Ⅱ 図形と式 pp.57~59)


本問それまでの誘導があるので、図示にたどり着きますね。最後の問題は、迷わず「=k」 と置きましょう。



※KATSUYAの解いた感想

こちらも誘導が多く、方針が非常に立ちやすい。計算量はやや多いか。解答時間14分。



☆第4問・・・確率、コイン投げ、期待値(B、30分、Lv.2)


確率と期待値の問題です。設定は少しメンドウで、期待値まで出すとなると根気よく全て調べ上げる能力が要求されます。期待値を聞かれている以上、地道に数え上げるしかありません。A、Bで表の総額とその確率を最初に整理しておくとやりやすかったでしょう。

K塾の解答は、最初にまとめて表で整理しています。試験中に再現出来るかどうかという観点は別にして、ここまでできれば、どんな問題が来ても怖いものなしですね^^


Principle Piece A-39期待値を求めるときは、すべての変数と確率を出す

(Principle Piece 数学A 確率 p.35)



※KATSUYAの解いた感想

うえ~。これは全部地道にやるしかなさそうやな。期待値も聞かれてるし、まず状況を全部整理しておこう。やりだすと規則が見つかるので、だんだん計算は早くなる。解答時間16分。




☆第5問・・・微分(極値の存在の証明)(CD、45分、Lv.2)


最後に大物の論証きました。感覚的には当たり前ですが、式できちんと示すとなると、なかなか難しいです。1次式の積の微分の形については、もとの関数と特殊な関係があります。 Principle Piece 数学Ⅲ 複素数平面をお持ちの方は、pp 33~34にある例題25を見てください。関係が垣間見えます。

しかし本問は、この関係を知っていた、あるいは導けたとしても、そこから結論に結びつけるには、計算もいりますし、発想も必要です。この問題は捨て問でしょう。

私は、f(1/k)=0、f(1/k+1)=0 なら、f’(x)=0 を満たす xが問題の条件の間に必ず存在することと(ロルの定理:記載されている教科書もあります)、f ’(x)=0 の解が高々nー1個であることを用いました。 これでもOKだと思います。



※KATSUYAの解いた感想

ん~グラフ的には明らかやけど、それをきちんと示すには・・・f’(x)=0 の解と結びつけたいから・・・・(10分以上思考)、、、あ、ロルの定理があるか^^ これと解の個数を考えれば解決だな。解答時間27分。



対策

対策やお勧めの問題集は、過去の批評を見てください。北大は旧7帝大の中では標準的な問題の組み合わせになっているものが多いので、量をこなすことを重点的に行いましょう。

>> 2010年の九大理系数学
>> 2011年の九大理系数学
>> 2012年の九大理系数学
>> 2013年の九大理系数学




以上です^^  次回は、九州大学(文系)です。



>> 他の大学も見てみる


■関連するPrinciple Piece■

★ 数学ⅢC (原則のみ) (第1問) 
★ 
数学A 整数 (第2問)
★ 数学Ⅱ 図形と式 (第3問) 
★ 数学A 確率 (第4問)




※受験ランキングに参加しています。「役に立った」という方は、クリックしていただると、すごくうれしいです^^/