まわりの女子数人に
根掘り葉掘り噂された私は、
一番仲良しの亜美にも相談してみた。
もう付き合うことは決めていたけれど、
簡単に決めたせいで「男好き」とか「軽い」とか言われることだけは
嫌だった。
正直いうと、このことについて大樹くんがどうのこうのよりも
仲良しの亜美が私のことをどう思っているのか
それが一番心配だった。
「大樹って人どうおもう?」
一通りの出来事を話してから、私は聞いた。
亜美は区の林間学校で大樹くんと同じ班だったことがあるらしく、
「別に噂ほど遊んでる人じゃないと思うけど。」と言った。
「モテるのは本当かもしれないけど。」
「でもさー、
今まではお互い校内で片思いしたりしたけど、
やっぱり他校だと普段は学校で会わない分、
久しぶりに会った時はうれしいし、
デートは本当のデートになると思うし、楽しいと思うよ。」
亜美は意外にも、「別に付き合ってもいいんじゃない?」と
前向きな言葉をくれた。
ほっとした。
私はまだ恋に恋焦がれる15歳だった。
「デート」とか、「彼氏」とか、
そんなことがうれしくって仕方ない。
大樹くんが好きなのかどうかよりも、
自分に今までとは違う楽しさがやってくる。
そのことにワクワクした。
‘付き合うって早く返事しよう。’
夜、あらかじめ教えてもらっていたメモを見ながら
電話をとって大樹の家の番号を押した。