1980年代に入ると、イギリスでJAZZはクラブを中心に変化していく。
アシッド・ジャズと言われるものだ。
スタンダードなジャズが好きな方には、極めて遺憾なモノしれないが、音楽は変化していくモノだ。
ハリーハンコックをたどっていく事で、たどり着く場所がヒップホップになる。
ハリーの『Cantaloupe Island 』をサンプリングして”US3”が発表した『Cantaloop 』である。
原曲
アーティスト:Herbie Hancock
SONGS:Cantaloupe Island
アレンジ
アーティスト:US3
SONGS:Cantaloop
片やJAZZ、片やヒップホップっと、お互い両極端な音楽なのだが、融合してしまうと、これはこれで味のある音楽へと変化をし、これもアシッド・ジャズから生まれた文化なのだ。
その文化は、しっかりとしたジャズアーティストの音楽をリスペクトしたうえで成り立っている。
そういう意味では、あらゆる音楽の融合がアシッド・ジャズなのかもしれない。
アシッド・ジャズは先に紹介した、JAZZをサンプリングし、ヒップホップと融合させた音楽は、後発的なものであり、どちらかと言うとR&Bやファンク色が強い音楽であった。
その音楽性は、アシッドジャズの代表的なバンドであるワーキング・ウィークや、日本で分かりやすく紹介するならば、ジャミ・ロクワイがその音楽のイメージだろう。
アーティスト:Working Week
SONGS:No Cure No Pay
アーティスト:Jamiroquai
SONGS:When You Gonna Learn
この様なアシッドジャズの影響を受けたアーティストはオマーやU・F・Oもそうだ。
アーティスト:Loud Minority
SONGS:United Future Organization
イギリスで変化を遂げるアシッド・ジャズはDJがクラブでセレクトし、独自の方向性へと進化していく。
その為だろうか、ファンク、フュージョン、R&B、と色々なテイストがジャズへと融合していく。
そこで、ジャズをサンプリングしたヒップホップソングが生まれてくる。
これも、クラブサウンドから生まれたアシッドならではの感覚であろう。
そこで頭角を現すのが、ギャングスターであったり ドリーム・ウォリアーズ などのヒップホップアーティストのジャズのテイストを取り入れたサウンドだ。
アーティスト:gang starr
SONGS:jazz thing
アーティスト:Dream Warriors
SONGS:My Definition Of A Boombastic Jazz Style
このようにジャズをサンプリングしたヒップホップが人気となる。
ハリーハンコックのように、JAZZアーティストでありながら、ヒップホップを取り入れたり、ロックを取り入れたりしたのは、イギリスのこのようなチャレンジするサウンドがあったからだろうか。
個人的にはUS3のような全体的にJAZZテイストのサウンドが好きである。
アーティスト:US3
SONGS:YOU CAN´T HOLD ME DOWN