長女はこの冬、中学受験でした。
どうしても受験がしたいというので
4年生から塾に通い、志望校の合格に向け努力をしてきました。
成績はまあまあ、なんとか志望校に届くかどうかという状況の中
冬の追い込みの時期(11月末)、三女の病気が発覚しました。
本来であれば夫婦そろって本人のサポートをしながら
合格に向け取り組む時期です。
三女が緊急入院してからしばらく夫婦そろって病院に行っていました。
嫁さんは仕事を休み日中から病院。
私は仕事を終えてから病院。
夕方から夜にかけ両親は不在です。
学校から帰宅し、朝嫁さんが作った弁当を持って一人で塾へ。
周りの友達は親の送り迎えや、温かいお弁当を持ってくる中
一人冷たい弁当を持って塾に通いました。
もちろん塾の先生方は多くのサポートをしてくれましたが
中学受験は親が9割と言われるほど、親や家族のサポートが必要です。
そんな中、ある日長女が言いました。
「三女のためにも、私は絶対合格する」と。
「これまで家族全員が私のサポートをしてくれた(たとえば塾があるために家族全員で遠出はできない等)
だから私は三女のためにも○○中学に合格する」
強い信念を持って受験に向かいました。
三女の病気が分かってから、勉強に対する姿勢も変わりました。
受験当日まであと2週間というところで
三女の手術日が延期され
受験真っ最中の日程になりました。
親としてはこの3年間の努力を水の泡にするわけにはいかないと思っていましたが
状況が状況のため、少しは諦めの気持ちがあったかもしれません。
学力より精神力が必要な中学受験で、もしダメでも仕方ない、
三女の病気を理由にすることもできたと思います。
しかし、長女は見事第一志望に合格しました。
塾の強力なサポートもあり
試験当日は「手応えあったよ」と言うくらいの余裕さでした。
発表は私が見に行きましたが
本人の番号を見つけた時、「あった!」と泣きながら嫁に電話しました。
この3年間の努力は無駄ではなかった。
三女の病気が分かっても、逆にそれをバネにして乗り越えた長女。
本当に強くなりました。そして成長を感じました。
親としてこれほど頼もしいと感じたことはありません。
きっと三女の病気を理由に受験を失敗することだけは避けようと思っていたのかもしれません。
長女の合格に、三女も大喜びでした。
ちょうど発表は手術の前日でしたが
三女も気にしていたところだったので、長女が合格したなら私も頑張らなきゃという状況だったかも。
8歳で卵黄嚢ガンという病気になり
家族が一丸となって闘わなければいけない状況
長女は第1志望に合格するという「受験」に勝ち
三女は治療に専念し、手術の「不安」に勝ち
両親、長女から放っておかれた二女も、何も言わず黙って「孤独」に勝ちました。
家族全員闘っています。
様々なやり方でお互いに支えあっています。
私たち家族の絆はとても強いものだと実感しています。
一日も早く治療を終え
「あの時は大変だったね」と笑顔で言える日が待ち遠しいです。
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