忙し過ぎて、爆発する。
他にやるべきことはいくらでもあるけれど、忙し過ぎて、わからなくなった。
現実が色濃く、みしみし音を立てて圧し潰してくる。
耳をふさいで、頭上から迫ってくるものを見ないようにして、前だけを向いて、まだ食らいつこうと思っています。
思って、いるよ。嘘じゃないよ。
今すぐ投げ出したいとか、言わない。
蹴落とす前に振り落とされるなんて、有り得ない。
私の浮気相手は、とてもいけめんなんだ。
一目惚れして、何度も通って、だけど私のものでは無いからうやうやしくしか触れなくて、私のものにしたかったから、思い切ってお持ち帰りした。
新しいベース。
バイオレット色のベース。
可笑しい。
もう誰の前でも弾かないのに。
ただ、愛でたかった。
触りたかっただけ。
忙し過ぎて、全然触れてないけど。
現在の嫁のアイバニーズの君とは全く音が違った。
あんなに扱いにくいって文句言ってたくせに、試奏でバッカスの君を弾いたらあまりの音の柔らかさに物足りないなあなんて思ってしまって、わらった。
重くて頑固な黒いあの子のことが本当はとても好きだったんだと実感しました。
紫の君も、きっととても我儘な子だと思うのだよ。
仲良くなれるかな。懐いてくれるかな。
だけど、どれほど我儘だろうと、許せる。とてつもないくらいの、いけめんだから。
中身重視とか言いながら、私はやっぱり面食いなんだよ。笑
本当にびっくりするくらい、素敵な色姿形してんだ。
ひとつだけ。
ゆるしてほしいのね、
ただ、ベースが好きなんだよ。
私はベースを弾くことが最後まで出来なかったけど、ベースが好きなんだよ。
だから、ゆるしてください。
少し前、蛍をみてきた。
初めから暗い中に出ていくのは楽しいけど、次第に暗くなっていく時間がとても怖くてたまりませんでした。
そうだ。
手紙を書こう。
ねえ、恋文なら、私もっと上手く書けるよ。
