
紀念館の入口には日本兵から逃げる市民や、子供を殺された親が泣き崩れる像などが連なっていて、日本人としては入る前からガツンとやられる感じです。
中に入ると、当時の様子を伝える写真や新聞記事、遺留品などが並べられ、人骨が多数残った遺体発掘現場を移築した展示もあります。
展示は、日本軍が南京に侵攻する時期から始まり、南京制圧、虐殺、強姦と続き、米英による中国人の救済、日本敗戦後の残留日本兵への「寛大な」救済措置、最後は平和への願いという流れで展示されています。
虐殺のコーナーでは中国人を切る、焼く、溺死させる、生き埋めにする、毒ガスをあびせる・・・などの光景が、日本兵が「楽しみとして中国人を殺す」という見出しと共に展示されています。銃剣で突き刺す瞬間の写真や、生首が並べられた画像、黒こげになった遺体や川岸に大量に打ち上げられた遺体の数々。中国語と英語、日本語の3カ国語で写真等の解説があるので、この地で日本兵が行ってきたことをまざまざと見せつけられます。
もちろん、これらの資料がねつ造、でっちあげであるという主張もあります。
写真は合成であるとか、日本兵として写真に写っているのが実は中国人の演出であるとか・・・
それも承知の上で、特に印象に残ったのがこの写真。

南京侵攻の際に、2人の将校が、「どちらが先に100人斬るか」競って引き分け、「延長戦」にもつれ込んだという日本の新聞記事です。
この2人、戦後に裁判を受けて南京で処刑されています。
この記事についても真実か、虚偽か、論争があって真偽のほどはわかりません。
ただ、当時こうした行為が賞賛され、この2人が英雄的な扱いを受けていたのは間違いない。そうでなければ新聞記事にはならない。
当時の日本人は、この新聞記事を見た人たちは、二人を英雄とみていたのだろうか・・?
ここに展示されている事を学んだ人たちと暮らし、仕事をしていることを改めて実感。
謝謝!