2025年の年末。南カリフォルニアの砂漠地帯にある瞑想センター「ダンマ・ヴァッダナ(Dhamma Vaddhana)」の体験記。

 

この合宿は10日間と言われているが、実際には10泊11日、到着・出発日を含めると12日間だ。期間中、外界の刺激を完全に遮断し、自分の内面深くへ潜るために、以下のような厳格な規則がある。

 

1. 五つの戒律(シーラ)を守る 
 生き物を殺さない(小さな虫(蝿、蚊など)一匹も殺さないよう細心の注意を払う。)
 盗みを働かない
 一切の性的行為を行わない
 嘘をつかない(沈黙を守ることでこれも守らる)
 麻薬や酒などの毒物を摂取しない
 

2. 「聖なる沈黙(Noble Silence)」
  一切のコミュニケーションの禁止: 会話、目配せ、ジェスチャー、手書きのメモも禁止。
  例外: 宿泊などわからない事は世話役に、瞑想の質問は指導者にのみ、決められた時間に聞ける。
 

3. 外部との遮断(デジタルデトックス)
  デバイスの預け入れ: スマホ、タブレット、パソコンは初日に預ける。
  読み書きの禁止: 本、雑誌、日記、筆記用具も持ち込み禁止 。
 

4. 運動・娯楽の禁止
  激しい運動の禁止: ヨガやストレッチ、ジョギングなど禁止。決められたエリア内での散歩のみOK。
  音楽・ラジオの禁止: 楽器や音楽プレーヤーも禁止。
 

5. 食事と生活のルール
 完全菜食(ベジタリアン): 肉や魚、卵はなし(乳製品は含ある)。
 午後の断食: 11時の昼食が最後で、午後の食事なし。初めての参加者: 夕方にフルーツと飲み物。
 2回目以降(古い生徒): 飲み物のみ。
 男女の完全隔離: 夫婦で参加でも、期間中は男女接触はなし。

 

このコースの費用はすべて無料で寄付でなりたっている。
宿泊費や食費はもちろん、施設のメンテナンスや食事作り、掃除に至るまで、すべて過去の修了者たちの寄付とボランティアによって運営されている。ゴエンカ氏がこのシステムを導入しようとした際、周囲からは猛反対されたそうですが、今では世界中で見事に成功している。

 

なぜこれほどまでに厳しいルールが必要なのか?

それは、自分自身を真剣に見つめるためじゃないか?
私たちは普段、スマホや会話、動画などで、内面から湧き出る声を無意識にかき消している。外からの刺激が消えた時、初めて自分の頭がいかに騒がしく、周りに支配されているかに気づく。この経験で自分を見つめ直し、今での古い自分を脱ぎすてる準備ができたと思う。