本作よりなんとメジャーのEPICよりリリース。
1stや2ndの、あの荒れっぷりからすれば考えにくいメジャーデビュー。
しかしメジャーからのリリースだからといってマイルドにはなってません。
音で勝負、という感じで、ジャケットはシンプル。あのクリエイターおじさんもいません。
初のアメリカでのレコーディングだし、プロデュースも、初の有名人ランディ・バーンズによるもの。
その甲斐もあって音質がさらに向上しています。
前作で感じた、クランチとはちょっと違うひずみが気持ちいいギターのエッジも、より気持ちのいいものになってますし、曲展開もいい意味で聴きやすくなってます。
リフやギターソロに、前作以上にメロディが入ってるのも聞き逃せません。
そういうこともあって、本作を彼らの最高傑作とする人も多いようです。
1. Extreme Aggressions
2. No Reason to Exist
3. Love Us or Hate Us
4. Stream of Consciousness
5. Some Pain Will Last
6. Betrayer
7. Don't Trust
8. Bringer of Torture
9. Fatal Energy
① ゆったりミドルテンポで始まったと思ったら「あ"～！」という叫びとともに爆走。この唐突さが初期の魅力だったりしますね。中間部でのミドルテンポなどを聞いていると、このバンドの整合感の高まりが実感できます。そう思っているうちに、ミレ（vo）の叫びが。この叫びはメジャーでも健在。
② 何か所かのリフがとっても気持ちいい曲。いくつかのパートがあって、曲自体としては覚えにくいタイプですが、疾走感とか、リフの音がいい感じです。
歌にはメロディはありませんが、言葉をリズムに乗せる感じがポイントとなっていて、結果的にキャッチーなサビになってます。
③ これも疾走曲ですが、何か所かのリフとか出だしの歌の部分が覚えやすいアクセントになってます。
この曲やほかの曲で、リフに使うコードがとても印象的なものになってます。ずっとそれを使うんじゃなくて、１～２音とかという感じですが、これも彼らの特徴の１つになっていきますね。
④ 思いっきり疾走するところは疾走し、ミドルで走るところは走り、という、やはりこれもいろんなパートがある曲。出だしなどに使われているリフもちょっとだけコードが印象的なものを使ってますね。
そのミドルテンポのリフのあとの強烈なリフが、細かい音遣いと歪みでどういうメロディなのかよくわからないところがかっこいい。
⑤ ミドルテンポで進んでいく曲。この頃の彼らの演奏なら音質の向上もあって安心して聞いていられます。後半ちょっとテンポがあがり、ギターソロに入っていきますが、ハモリが印象的。
きれいなハモリというよりはエフェクター的です。
⑥ PVにもなった曲ということで、多くのファンの印象に残っている疾走曲。
「Betrayer！」と叫んでいるんですが、「べ・とれや！」など、いろんな風に聞こえると評判ｗ
ギターソロやその前後のメロディが悲しげなのもいいです。一瞬終わったと思ったらまた叫びだすのもおもしろい。
⑦ とってもメタル的なリフをつないでいく曲。この頃あたりから、こういう整合感のあるリフが彼らの魅力の１つとなっていきますね。
2:25あたりからささやきヴォーカルも入りますし、ギターソロあたりの雰囲気もこれまでの彼らとは違います。だんだん成長しているのがよくわかります。
⑧ メインリフ押しで３分未満突っ走る曲。このメインリフがわりと魅力的でかっこいい。
比較的シンプルな曲ですが、こういうのも欲しかった耳にはとってもありがたい、潔いナンバー。
⑨ 最後は、個人的にいちばん印象的な曲。Aメロでコードとテンポが変わってそのあと爆走するとことか、印象的だと思ったら、中間部のメロディアスなとこはこれまでの彼らを考えたら、驚愕に近い。
出だしなどで聞けるリフも、なんとなくこの中間部とかけ離れていないメロディなのがいいですね。
Mille Petrozza - Guitar / Vocals
Jörg Trzebiatowski - Guitar
Rob Fioretti - Bass
Jürgen "Ventor" Reil - Drums
＊KREATOR記事～～
KREATOR 「FLAG OF HATE」(1986)→http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/52646966.html
KREATOR 「PLEASURE TO KILL」(1986)→http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/52642363.html
KREATOR 「OUT OF THE DARK…INTO THE LIGHT」(1988)→http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/48503885.html
KREATOR 「TERRIBLE CERTAINTY」(1986)→http://blogs.yahoo.co.jp/fltsts/53370555.html