71点。

 

今でこそ、もう何とも思っていないけど「ゾッとする西洋人形」みたいなトラウマを癒やしてくれるのはやっぱり、似ているホラー映画だよね。何でだろう?

多角的に見ていくことで、恐怖心を薄めていく効果でもあるのかな?…知らんけど。

 

 

~あらすじ~

 

巨大化した人形が殺人鬼となる―

主人公の女子大生・平井由梨は趣味のカメラで幼馴染の真人と

日常の風景を撮影する楽しい日々を送っていた。

 

ある日、由梨のもとに差出人不明のパーティー案内が届いた。

怪しい案内状は同じく真人にも届いており、案内状に記された集合場所に

到着するとそこには同世代の男女5人と中年の男性がいた。

 

パーティーの参加者には10万円の贈呈。

この謎のパーティー会場となるキャンプ場へと向かった8人を

不気味な日本人形が付き纏う。

その人形の体が大きくなった時、決して引き返す事の出来ないパーティーが始まる。

(※公式サイトより抜粋)

 

 

で、当映画の感想ですが、随分と愉しませていただいたものです。私、当監督を存じ上げなかったのですが、稀代の天才か、私と同類のただのヤバイ人です。ですから、それを確かめるべく、監督の他作品を追います。ひと言で言えば、B級ホラー好きの夢を詰め込んだ映画と言えて、好きな人なら感涙に咽ぶことでしょう。…知らんけど。

 

 

以下、ネタバレ。って言うか、感想。

 

 

□微妙にリアルな額で(私も)釣られる。

10万円って良い具合です。安くも無く、受け取れない額でも無い。少々怪しくても、私だって招待を受け、パーティーに出掛けてしまいそう。(未怜、アウト!)

 

 

□霊能者では無い様だけど、味方なの?

「呪いを蓄える器には様々な物があるが、その形が人に近付く程、効力は高まると言われている。つまり、人形こそが、呪いを最も純粋に伝えられる器なのだよ。」

ふむ、和田教授の良く解る解説!は有り難いのですけどね…。

 

 

 

↑髪型合わせつつ、並んで喋らんといてww

 

 

「お楽しみはこれからだ!」

B級ホラーの名台詞、貴方が担当ですか!と思ったら、人形相手に拷問を始めるとか。

 

 

 

…何これヤバい、楽し過ぎるんですけど!?

 

 

□映画って…ビジネスだからさ。

監督と言えど、自由に作らせてはもらえないし、制作費だって限られる。話題作りに女優では無く、アイドルを起用させられ、映画に合ってない歌でも、スポンサーから意向があれば、無理矢理にでも入れなくてはいけない。

そんな柵を…当映画はB級にがっつり振れて、何もかもプラスに変えています。

 

その点で、一番私が気に入ったのは、合わないテーマ曲はエンディングロールに入れて誤魔化すのが関の山なのに、敢えて、途中で差し込むんですが、タイミングを全く合わせていない、意味も為さない。しかも、適当にフェードアウトして終わらせるという雑さ加減潔さです。これ、監督の資本主義へのプチ抵抗と、全てをズラしている二重の意味がある様に思います。例えば、当映画の人形の容姿は、ジェームズ・ワンの人形ホラー映画みたく、醜悪じゃない。チャッキー寄り…って言うか、不気味さもあるけど、可愛いに寄せ過ぎてます。わざとズラしているとしか思えません。

 

 

□映画オタクかなと思う、妙な拘りがちらほら。

・お約束を入れる律儀さ。レズだけどw 追記、百合は百合が解るのだ。

・おしっこ何でw

・キャバクラの首の動きが素敵です。何テイク撮ったか知りたいです。ヒッチコック並だったら女優さんに同情します。

・小屋内でやられた後の、内から外へ小窓から覗く人形の描写には、私もにっこり。

・とたとた襲う人形が可愛い。

・由梨が和田教授に捕まって、ピンチ!からの、後方にスポットライトで人形登場!とか、もう感動です。そして、影のみの出演になって…秀逸です。

・ま、でも、管理人さん出て来ないし、彼女は熊も自分で仕留めるそうだから、中の人は…わあ、人形が女だからこそ、上手いこと。

・ミイラとテーブルを囲ってパーティーって屈折してて素敵。「悪魔のいけにえ」のオマージュだね。

・終わり方も、複数に散りばめた伏線をしっかりと回収する丁寧さ。これは、絶対に適当に制作した映画では無いと断言します。

・加えて、今度はブロンドなんだって。続く…のか?多分、無いな〜。迄があるあるですね。

 

 

□「あれれ〜?おかしいぞ〜」

 

 

 

 

私、未怜はこの違和感を確かめるべく "Filmarks"  の当映画についてのレビュー全てを拝見したけども、2024年4月23日現在において、誰も言及していない。けれども、私の記憶が確かならば―って言うか、念の為に該当シーンを見直したところ、やはり間違い無く、確信を得たのです。それは―

 

拷問シーンでの人形は中サイズであること。つまり、人間は物理的に入れないと考えられる。…だとしたらアレは…?

 

 

辻褄が合わないのは、オカルトホラー。本当に恐怖の人形ってことね。

 
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