『権威主義』
尺度が違うと言うなら、具体的に誰がどういう尺度で選ばれたかを明らかにするべきだろう。その尺度も明らかにせず、「プロだから」という言葉によって黙らせようとするなら、そんなのはただの権威主義に過ぎない。それは僕がもっとも忌むべきところだ。
まして、審査員が結果に驚いていたことからも分かるように「プロ」の間でも判断は分かれていた。採点結果を見られる立場にあるわけだからそのことを知っている筈なのに、こういう発言をするのはまったくもって不誠実な態度だ。
何度も言うけれど、僕はプロの無謬性というのを信じていない。芸術の分野においてもそれは変わらない。ピカソがシャガールを嫌っていたのは有名な話だし、映画監督だって舞台出身の俳優を頑なに拒む人もいれば、舞台的な誇張表現をむしろ好む監督もいる。
音楽だって同じだろう。審査を担当した当のプロ本人は「好みの問題」と繰り返し言っていた。彼とは必ずしも意見は合わなかったけれど、その態度は信用できた。権威主義で黙らせようとするPの態度よりも100倍も誠実な態度に思える。
あらゆる権威主義がこの世界から消えてなくなること。それは果たせぬ夢。せめて48はそういうものとは無縁であって欲しい。
