男はつらいよ お帰り 寅さん
監督:山田洋次
概要
渥美清主演の『男はつらいよ』シリーズ50作目の人間ドラマ。数々の名作を手掛けてきた山田洋次がメガホンを取り、車寅次郎のおいの満男と初恋の人イズミが再会する物語が描かれる。『ALWAYS』シリーズなどの吉岡秀隆が満男を演じ、主題歌を「サザンオールスターズ」の桑田佳祐が歌う。イズミ役の後藤久美子のほか、倍賞千恵子、前田吟、浅丘ルリ子らが共演している。(シネマトゥデイより)
感想
僕は泉ちゃんというキャラクターが嫌いだ。陰気臭くて優柔不断で、「あんな子どこが良いんだろう…」と見るたびに思う。満男のマドンナとしては、牧瀬里穂演じる菜穂の方が遥かに魅力的だった。
なぜこんな話から始めるかと言えば、今作は満男と泉ちゃんの話だからだ。
冒頭、桑田佳祐があのしたり顔で「男はつらいよ」を歌い上げるシーンから「これじゃない感」が半端ない。「いや、お前誰だよ…」と。僕は大スクリーンで寅さんに会いたくて、あの声を聞きたくてここに来たのに。
ところどころ差し込まれる回想シーンの絵は強い。あんなに四角四面の顔がスクリーン一杯に映って、なんであんなに絵が強いんだろうね。名優のちからは凄い。音楽と風情と喧嘩と人情と…僕の好きな寅さんファミリーがそこにいる。
翻って現代のシーンは…満男と泉ちゃんのあの陰気臭さが画面の全体を覆っている。若い頃は初々しさでごまけていた後藤久美子の演技はひとつも成長が見られず、今じゃただただ下手な役者でしかない。満男が相変わらずそんな泉ちゃんを大好きなのは「らしい」っちゃらしいけどね。
美保純がタコ社長そっくりの演技をしたり、クスっとくるところはあるが…でもこれは画面全体が死んでいる。侘しさと痛々しさと陰気臭さに包まれて。でもそんなすべてを人情物に変えてしまう寅さんはいない。
なんだろうな…満男が小説の取材で日本各地を旅して、そこここでおじさんの足跡を見つける…みたいな話でよかったのに。
☆☆(2.0)
p.s.
ロケ協力でウチの大学出てたけど、どのシーンだった?