「変わらないこと」「変わってしまったこと」
1.恣意的報道の古今
人は相も変わらず人を差別し続ける。
「宮崎のようなマニアをさす言葉に「おたく族」がある(…)面倒な対人関係を避けて、思い通りに支配できる人形に向かう「おたく族」。宮崎の姿と重なる」(『毎日新聞』1989年8月20日朝刊)
かつて、アニヲタはボロクソに叩かれていた。人は、自分に理解できないものを排除せずにはいられない。それが「ユダヤ」であったり、「赤」であったり、「アニヲタ」であったり、「在日」であったり、「ドルヲタ」であったりする。
産経の特集記事は、そうした思想が現れた典型的なものに過ぎない。自分たちの気に食わないものだったら、事実を捻じ曲げても構いやしない。写真をトリミングし、あたかも一人のヲタが購入したかのように見せる↓
「アイドルじゃない」と散々指摘されてきた小金井の事件も、あたかもアイドル関連の事件であるかのように忍び込ませる↓
「今年6月には、アイドルグループ「欅坂(けやきざか)46」の握手会でファンによる発炎筒点火事件が発生。東京・小金井では昨年5月、芸能活動をしていた女子学生がストーカーの男に刺される事件もあった」
捏造だろうが事実誤認だろうがなんだろうが連中はお構いなしだ(「芸能活動」とか書いて、「アイドル活動」と書かない辺り、分かってあえてグレーなところ攻めてきてるからなおタチ悪い)。飽きたらまた次に叩くやつを探すだけ。そんな屑な記事にいったい、どれだけの人が影響されるのだろう。それでも人は食いつく。なぜなら、そこには自らの見たい物語が含まれているから。「キモい」連中が、自分には理解のできないことをしているという物語。
「キモい」という言葉には、「自分はキモくない」が含意されている。それは単に、自らの価値観による「マウンティング」(組み敷くこと)に過ぎない。宗教、職業、性、容姿…人はあらゆることで人を差別せずにはいられない。価値観の違いを認めず「マウンティング」してしまうなら、それはそうした差別といったい何が違うの?
2.アイドルによる差別
青木詩織がネットの中傷に病んでSKE辞めそうになった時、大矢真那がかけた言葉「そのコメントしてる人たちは歯も髪の毛もない人たちだよ。おしりちゃんは両方ともあるでしょ?その人たちより全然上だから自信をもって」
これ(「SKE48 観覧車へようこそ」11/13回)、RADIKOで聞いたけど、たしかにそう言ってたんだよな…「ぜんぜん上だよ」って。「上だよ」って言ったんだよ。それを聞いて、このグループはもうダメな気がした…と言うか、そんなグループを応援したくはない。ボク自身は別に歯も髪もあるけれど(こんなこと書く必要もないけれど)…そういう問題じゃなくって。
なんだろうな…世間から「ドルヲタ」ってだけで「差別」され、そこでさ…自分たちが心を寄せているアイドルから「上だ」の「下だ」の言われるならさ…「そんなグループになんの価値があるの?」って。「そんなグループ応援する意味あるの?」って。
アイドルは、虐げられた人たちに支えられているからこそ強い(=弱者の味方が結局いちばん強い)ということを松井玲奈や指原莉乃は理解していた。こんなことを言い始めて、自分たちは「ドルヲタ」とは違うなんて差別化を図り始めたら、その先にもう未来はない。
※この件で、いくつかの擁護意見を読んだ。
①「根も葉もない」と言ったのを、おしりんが聞き間違えた。
➜「根も葉もない」だと発言の後半部分(おしりちゃんには両方あるじゃん)に結びつかない。文脈から判断すれば、おしりんが受け取った意味で語ったと捉えるのが自然。なにより、真那本人がその場(ラジオ収録)にいて否定していない。
②「アンチ」に対してで、「ファン」に対して言ったわけではない。
➜それは関係ない。この発言の問題は「アンチは髪も歯もない」と決めつけたことじゃない。それだけだったら、単にいつもの真那流の言い回しにすぎない。この発言で真に問題なのは、「髪も歯もある人」は「髪も歯もない人」より「上」だと言ってしまったこと。
コメ欄
大矢真那って割にメディアに出てる子ですよね?
もうちょっと頭のいい子だと思ってましたが、仲間を励ます事で必死で他の事は何も考えて無かったのかもですが、それにしても上下の表現をするって事は、普段からそう思っているって事ですよね?
ネットで中傷している人たちに対する嫌悪感は分かります。
言いたかった事は「名前も顔も無い人たち」なんだろうな?
そこから歯と髪になっちゃった??
オツムもあまりよろしくないけど、それにつけても下とか上とか。。。(;¬_¬)
人は「マウンティング」する生き物ですよな。
可哀想な話が大好きなのも一種のマウンティングなんじゃないかと思いますしね。
「ああなんて可哀想なの、それに比べたらアタシは幸せ(*u_u)」
差別は決して無くならないっすね~、何でだろう。。。
理解出来ないものは怖いんでしょうね?
枠からはみ出る人種に対する恐怖感。自分たちに危害を加える可能性を測り本能的に怖れるのかな?
だから叩く、向かって来る前に。
理性が芽生える以前の原始人の発想かな???(笑)
2017/11/14(火) 午前 8:36紗綾
紗綾さん
コメントありがとうございます。
(松井珠理奈をのぞけば)最後まで残った一期生ですし、人気も知名度もあって、SKEを担ってきた子で。ただ…こういうこと言いそうだな…ってのも分かって。ぶっちゃけた話が、子供っぽいんですよね。その無邪気さをこそ僕らは愛してきたわけですが…
ファンに対して「髪ない」みたいな弄りをすることもあって。それはある種の身内感覚のなかでOKになっていて。もちろんそれは「愛ある弄り」だって前提があるわけですが…( ..)φ
そうそう…この発言も「カオナシ」って言葉の真那流スライドだってのも分かりますし、仲間を励ますとか、中傷に対する嫌悪感で…ってのも、分かるんです。
ただ…普段、そういう弄りをするからこそ、言って良いことの線引きは何より意識しなくちゃいけない筈で。そこを分かってなかったのが…。(オフレコであれ)こんなこと言っちゃったら、「上だ」と思って言ってたのかよって…そうなりますよね。
ましてや先輩、ましてや一期生。しかも、これ放送で流れたってことは、SKE的にOKな発言になっているってことで、そこも、う~ん…(-_-;)
2017/11/14(火) 午後 3:41flowinvain
ああ…得体の知れないものに対する恐怖感ってのは、たしかに…。病や死を「穢れ」として遠ざける…みたいな発想にも通じるような…そういう部分が、人間の根幹にあるのかも知れんですな…( ..)φ
TVを見ていて思うのは、不安を煽っておいて、それで救いの手を差し伸べるようなCMの多さ…とくにBSでやっているような、保険とかサプリとかのCMって大体そんな感じで。やり口が宗教と一緒だなあ…と←全方位にケンカをうる人(笑)
それも結局、そうした恐怖感や不安感に対して、いかに人が脆く弱いか…ってことですよね。その弱さが反転して攻撃性に結びつく…って、なんか最終的にスターウォーズにおける「ダークサイド」みたいな話に…(^_^;)

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