「特別な時間」
1.
SKEのソシャゲ「p4u」。ゲームとしての出来は…まあ、「ツマゲー」という愛称からお察しください。ただ、時折開催されるイベントにおいて、CM選抜や声優選抜といった「人参」がぶら下げられる(ゲーム内で獲得できるリクエスト券の投票数で選抜が決まる)ので、ファンは頑張るんですよね。
今回ぶら下げられた「人参」は、ファッション・ブランドのモデル。4つのファッション・ブランド(RD、CD、St、RK)にそれぞれ、主にモデル志望の子たちが名乗りを上げ、盛り上がりを見せました。
そこではまた、キャラが広く認知されるメンバーも出現しました。「みんなガチ勢で!」とか散々煽ったのに自身はレベル2だったことがバレて、でもそこで「いまわたしは恥をかいてます」と正直になったことで、逆に好感をもたれた「のじのじ」野島樺乃や、見た目クールビューティなのに連日755で大暴れをしていた「れなひゅー」一色嶺奈…
そんな中、最後に女を上げた(?)のが、「アルパカ」荒井優希ちゃん。連日連夜のSR配信で、自らもポチポチしながら、ファンとともに戦い続けたのでした。
2.
こう…投票系っていうと、基本、ファンが頑張る感じになるじゃないですか。まあ、最近は「投票配信」や「公約」など、メンバーとファンが「一緒に戦う」みたいなスタイルも根付いてきましたが、基本はファンが頑張る感じになる。なりますよね?
でも、ゲームって、まさにメンバーと「一緒に頑張る」ことが出来るんですよね。同じゲームをやって、同じ時間を共有して…なんとなく、いつだか755でやった「写真集対決」(閲覧数で決まるから、みんなポチポチして出入りを繰り返した)の時を思い出しました。あれも大変だったかも知れないけれど、でもいまとなっては、なんだか楽しかった。
その上、今はSRがあるので、より直接的に同じ時間を共有することができます。自分でポチポチしながら配信していた荒井ちゃん。締め切り前日には夜通し配信を続け、配信の出来ない深夜帯には(ゲームに登場する)タヌキを雑コラした画像をSNSに上げ↓、さらに翌早朝には徹夜明けで眠い眼をこすりながら配信したのでした。

それはどこか、文化祭前日を思い起こさせる光景でした。みんなで同じ目標に向かって一緒に頑張っている中、クラスのマドンナがウトウトと寝落ちしそうになりながら、「みんなが頑張ってるから、優希も頑張る!」とか言っているみたいな…
って、なにそれ? サイコーじゃん?…なんてね(* ̄艸 ̄)
なんだろうな…はたから見たら、総選挙で疲弊しきったヲタに対して、ソシャゲがさらに搾り取るために「餌」をぶらさげて、それに釣られたメンバーがヲタに懇願ないしケツを叩いているだけに過ぎんかも知れんですが…でもね、それはたしかに一部は真実でしょうが…でも、なんかそうじゃない。そうじゃなかったんです。
そこには、とても幸せな空間、かけがえのない時間があったような気がするのです。それはもちろん、荒井ちゃんの頑張りにもよるところが大きいのですが、(意図したかどうかはともかく)メンバーとファンとが一緒に頑張れる「仕掛け」を作ってくれただけでも、このゲームがあって良かったなと(おそらくはじめて)思えたのです。
結果とかなんとか…まあそれも大事でしょうが…それよりも、あの時間それ自体がとても大切なものだった…と、僕には思えるのですよね。だから、正直、うらやましくもありました。あの空間を、あの時間を共有できる荒井ちゃん推しの人が…ね。
3.
今回、ぼくの大本命はRDに立候補したれなひゅーでした。彼女には実際に四桁入れて…、さらにStではすがわら支援、そして、荒井ちゃんが立候補したRKでは「のじのじ」支援だったんです(CDのまさなはほっておいても勝つかなと…)
もちろんね…ぼくはもともと、RKに立候補したメンバーでは荒井ちゃんがいちばん好きなんです。ただ、序盤おもしろすぎたのと、(ランクインした荒井ちゃんと違って)総選挙での結果も出ていなかったので、今回は「のじのじ」支援に決めていました。それで、速報前にはすでに投票もしていて。
それでね、今回の対決。1ブランドにつき1人しか受からないので、同じブランドで投票先を分散させてしまうと、互いに喰い合って無駄になるんです…が、それでもぼくは、最終的に荒井ちゃんにも三桁くらい券を回してしまいました。
それは、情にほだされたとか…荒井ちゃんの頑張りを見て…というのも確かだったでしょうが…それよりはむしろ、あの空間を、あの時間を共有する仲間に、ぼくも入りたかった…んじゃないのかなと( ..)φ
同じ夢を見ながらみんなで一緒に頑張って、そしてそこに常に優希ちゃん(荒井ちゃん)の柔らかい京都訛りの…「ありがとう」「うれしい」「がんばって」「行ってらっしゃい」「タヌキ~」(百回くらい聞いた)といった言葉が響いていく…。それはとても暖かで、幸せで、そしてきっと、かけがえのない特別な時間でした。
アイドルってさ…ステージに立って、歌って踊って、バラエティ番組に出て、トークして…握手会でファンと交流して…たしかにそういうお仕事なんだけれど…あの特別な時間には、なにかもっと根源的なところで、アイドルというものを体現する何かがあった気がするのです。
え~と…それはつまりこういうことです。アイドルというものの力(のひとつ)が、何かに向かって全力で頑張ることで「青春の光を放つ」ことだとして、普段、ファンはそれをまぶしく眺めるだけです。彼女たちの「夢」のために力を貸せるとしてもね。でも今回、ファンはメンバーとともに「青春をした」んですよ。きっと。老いも若きも男も女も関係なくね。
たとえそれがモニター越しのはかない幻だったとして、でもそれはたしかに、そこに「あった」のです。