団地
2016年
監督:阪本順治
概要
日本アカデミー賞監督賞やブルーリボン賞監督賞などに輝いた『顔』の藤山直美と阪本順治の主演、監督のコンビが、およそ15年ぶりに再び組んだ異色ドラマ。とある団地に引っ越してきたいわくありげな夫婦と、彼らが抱える秘密を暴こうとする住人たちが騒動を巻き起こす。『正しく生きる』などの岸部一徳をはじめ、大楠道代、石橋蓮司、斎藤工らが結集する。先の読めない展開はもちろんのこと、クセあるキャラたちにふんしたキャストが織り成すストーリー展開も見どころ。(シネマトゥデイより)
感想
画一化された空間の中、それぞれが様々な生活を送る団地。お互いのプライバシーを尊重しつつ、でもお互い何をしているか気になって仕方がない。その何とも言えない不穏さ。「何号の何さんがどうした」って噂話がまとわりついてくる団地の息苦しさみたいなものを、軽妙にシニカルに、そしてちとシュールに描いている。
そうした辺りが、シティボーイズ×三木聡による舞台『愚者の代弁者、西へ』(1993)に収録されているコント「灰色の男」*を彷彿とさせる(*団地の自治会代表が、かつて誘拐事件の容疑者とされた住人に立ち退きを要請しに行くコント)
基本、コメディ。くだらないシーンが山ほどある。旦那さん(岸部一徳)がなぜ床下に隠れているのかを聞かれた奥さん(藤山直美)が、こともなげに「前世、ゴキブリなんで」とか答える辺りは凄い好き(* ̄艸 ̄)
斎藤工さんのシュールな演技もなかなかくだらなくて良い。後半になると、そのシュールさに拍車がかかる。くだらなさにちゃんと理由が与えられる感じ。日常の中に非日常が混ざっていく辺りは…ヨーロッパ企画っぽいかな。
ただ、最後はややトーンダウン。あっさりした感じは嫌いじゃないし、舞台だったら感情的に辻妻があっていればそれで良いと思うのだけれど、映画としてはいまいち成立していないように感じる。
☆☆☆★(3.5)