ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
ROGUE ONE A STAR WARS STORY
監督:ギャレス・エドワーズ
概要
世界的に人気のSFシリーズ『スター・ウォーズ』のサイドストーリー。圧倒的な破壊力を誇る帝国軍の宇宙要塞デス・スターの設計図を奪うという任務を遂行した反乱軍兵士たちの戦いを追う。監督は『GODZILLA ゴジラ』などのギャレス・エドワーズ。『博士と彼女のセオリー』などのフェリシティ・ジョーンズ、『ラストキング・オブ・スコットランド』などのフォレスト・ウィテカー、『偽りなき者』などのマッツ・ミケルセン、『イップ・マン』シリーズなどのドニー・イェンらが出演。帝国軍と反乱軍の戦争秘話が見どころ。(シネマトゥデイより)
概要
『フォースの覚醒』とは異なり、冒頭はむしろ「スター・ウォーズ」っぽくない。風吹き荒ぶ草原は宇宙のどこかというより、いまここにある地球の風景のように見える。
この地球っぽさは、その後のシーンでも訪れる。街を闊歩する帝国軍の戦車…戦車? そう、これ、たぶん…と言うか間違いなくイラク戦争の光景を参照している。驚きなのは、この帝国軍がアメリカ軍のように見えるということ。
この街はどこかチベットの街のようにも見えるから、帝国軍がチベット騒乱の際の人民解放軍(中国)にも見えたりする。言うまでもなく、「スター・ウォーズ」の帝国軍のイメージソースはナチス・ドイツだったわけで、このアップデートはかなり衝撃的だ。
こうした演出は、現代の覇権国家である米中を意識させることで、「この映画は単なるおとぎ話ではないんですよ」ということを示しているようにも思える。そう言えば、この監督はハリウッド版『GODZILLA』(2014)でも311を参照していた。
じゃあ、スター・ウォーズ要素が皆無かと言えばそんなことはない。じつは、冒頭に登場する人物が何に関わっているかを知った時点で、ぼくはこれがどういう物語なのか、スター・ウォーズ・サーガの中でどういう位置を占める物語なのか、すべて分かってしまった。この物語の結末もね。
初代『スター・ウォーズ』(エピソード4)ってのは、まぎれもなく傑作なのだけれど、ひとつ致命的な欠点を抱えていて、それはぼくも指摘したことがある。
この「ローグ・ワン」は、なんと約40年の時を越えて、その欠点に対して答える作りになっているんだ。伏線回収感が半端ないぞ…。だから、「そうそう、そういうことだよね…」って、なんかその時点でファンとしては胸熱で。「よく答えてくれた」って、「よく作ってくれたよ」って。
そんな感じで、物語自体が『エピソード4』と並行しているから、頭の中でも物語がパラレルに走っていく。そうする内に、自然とスター・ウォーズの世界へと引き摺り込まれていく。
それに何より、この映画はラスト15分が圧巻だ。ビーチでの戦闘と言えば、オマハビーチを彷彿とさせるわけだけれど、なんだろうな…その上空で繰り広げられる壮大な宇宙戦とか。もう有無を言わせぬ迫力で。とにかくね、「そう! これが見たかったんだよ!」って。
物語の進行と絡み合ったそのクライマックスの戦闘シーンがね、とにかく胸を打つんだ。心が震えるんだ。繋がれていく想い。その後の展開を知っているからこそ、なおさら、ここで戦った戦士たちに…ぼくは…って、もう完全に「スター・ウォーズ」の世界に入り込んで語ってるもんな…←
もうね、これ最高。これ最高。キャストも完璧。
May the force be with you.
☆☆☆☆☆(5.0)